「トレモロ(Tremolo)」という語はおそらく「コーラス」と並び立つくらいに、音楽用語としての存在のあり方だけの中で複数の意味を持ってしまって混乱が起きがちな概念じゃなかろうかと思います。元となるイタリア語としては「振動、ゆらぎ」の意味だとのことですが。
演奏技法としての元々の「トレモロ」は「単一の高さの音を連続して小刻みに演奏する技法、ならびに複数の高さの音を交互に小刻みに演奏する技法」とされています。そこから派生してなのかしてないのか何なのか、ギターの音程をギターに取り付けたバーを揺らすことで可変させるものは「トレモロ・アーム」などと呼ばれるし、更には音を変化させる機構のひとつ、音量を一定の周期で変化させて、まるで音が波打つようなもの等に変化させてしまう効果のことを指すようにもなってしまった訳です。
今回は、この3つ目の意味、俗に「トレモロ・エフェクト」と呼ばれるものについて、特にエレキギターに掛けるエフェクトとしてのこの効果について色々と見ていきたい感じの記事になります。このシンプルにして魅惑的な効果について、50曲のプレイリストを用意した上で臨んでいきます。
また、最後の方にはおまけとして、印象的なトレモロギターが沢山聴けるアルバムのリストも載せています。
(2022.5.28追記)Wilcoの今年の新譜があまりにトレモロ的名作だったので追記しました。
(2022.7.4追記)10曲追加して50曲のリストになりました。アルバムの方も1枚追加して全9枚にしました。
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