いつもとりあえずはGoogle翻訳に歌詞をコピペしてから考える
私が運営してる「素敵な歌詞bot」は、私が好きな歌詞の一節を邦楽・洋楽に関わらず掲載してるものですが、英語歌詞のものであれば適宜私の方で翻訳してます(半ばGoogle翻訳をいじり倒してるだけかもですが…)。今回はその中で個人的になんか上手いことなったな、と気に入ってるやつを掲載します。順番は登録が速いものから順番で、15曲分を、botのツイートから引っ張ってきて掲載します。
現在このbotに歌詞を掲載している楽曲の一覧についてはこちらに掲載しています。
なお、様々な制約(ツイッターの文字数、歌詞ならではのよくわからない文法、及び筆者の英語力の貧弱さ)などにより、翻訳は全然正確ではないのでご容赦ください。
1. Nothing Ever Happened / Deerhunter
冬はずっと眠り 春に起きて 視点を時流に合わせてみて
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月18日
ありもしなかった深みを見つめて
簡単なことなど何もない 真っ当なことなど何もない
ぼくには今まで何も起こってない
人生はただ過ぎて、ぼくを照らし続けてしまう
『Nothing Ever Happened』Deerhunter
www.youtube.com 無力感。やるせなくていいですよね。それにしてもこのライブすごい…。
2. Strange / Galaxie 500
みんなおかしなもんだよね 何であんなよそよそしいの?
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月13日
何であんなに意地悪なの?どうしたい訳でもないけども
コンビニに散歩に行った 奥でコーラを取った
トゥインキーズを食べながらレジに並んだ
レジでは結構待ってないといけなかった
『Strange』Galaxie 500
www.youtube.com 周囲への違和感と居心地の悪い平穏なる日常。やるせないですよね。
3. People Take Pictures of Each Other / The Kinks
人々は夏の写真を撮る 念の為にと誰かが思ったんだ
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月16日
その光景を忘れた際ちゃんとあったと証明するために
人々が互いに写真を撮り合ってる
自分が誰かにとって大切だった そんな瞬間が永遠に続くよう
『People Take Pictures of Each Other』The Kinks
www.youtube.com 歌詞の目線が客観的すぎて冷酷。でも写真ってそういうとこありますよね。「自分が誰かにとって大切だった そんな瞬間が永遠に続くよう」用の自分の写真って持ってないな。あるかな…?
4. After Hours / The Velvet Underground
貴方がドアを閉めたら 夜はずっと続く
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月15日
陽の光もどっか行って 挨拶もしなくなる
みんな踊ってて とっても楽しんでる
ぼくもそうならいいのにな
だけど貴方がドアを閉めたら
ぼくは二度と陽を拝まなくてよくなるんだ
『After Hours』The Velvet Underground
www.youtube.com 歌詞はLou Reed。彼にしてはシャイでナイーヴな感じがいいですね。狂騒と静寂と2面性を持った「夜」というものへのぼんやりした憧れみたいなのをこの曲に投影してしまう。
5. Dynamite / Son Volt
堰を切ると胸破れる 雨降りの爛れたドロみたく心塞ぐ
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月14日
真実はタダじゃない 皆払うべきものがある
そこにはダイヤが きみの目には金塊があった
沈黙と破綻した言葉とがあり 旅は終わらず 道は長い
この愛はお祝いのようなもの 独立記念日とダイナマイト
『Dynamite』Son Volt
www.youtube.com ワンコーラスを頑張って140字に収めた記憶。いい具合の苦み・渋みがある。「この愛はお祝いのようなもの 独立記念日とダイナマイト」なんてアメリカンな含みのあるフレーズなんだろうって翻訳してて思った。
6. Killed By An Angel / Sunny Day Real Estate
鏡にはひび 心は滑落する 悲しみを救う血清の瓶
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月11日
天使に殺されて 驚愕の色彩に迷い込む
君の意思など関係ない 瓶に閉じる
もし銃を手にしたら 君の悪意はどう燃えるか
君の意思など関係ない 瓶に閉じる
『Killed By An Angel』Sunny Day Real Estate
www.youtube.com ひたすら「こんなんでいいんかな…?」と首をひねりながら翻訳したけど、なんとなくそれらしい無常観と不条理さは出たような気がする。英語ネイティブの人はこの曲聴いて数々の毒々しいフレーズにどんなこと感じるのかな。
7. I Just Wasn't Made For These Times / The Beach Boys
また兆しがあったと いいことが来てると思って
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月12日
でもその度駄目になる
時々とても悲しくなる
心や魂を捧げられるものなんて見つからない
思うに ぼくは単に今この時に向いてないんだろう
『I Just Wasn't Made For These Times』The Beach Boys
www.youtube.com 実にやるせないですね。特に「心や魂を捧げられるものなんて見つからない」のとこ。Brian Wilsonさん程の音楽の鬼のような人にこんなこと言われるとなんともだけど…でもそんなこと考えず一般化すると、まあ、見つからないですよね。。
『Pet Sounds』は自分が高校時代からずっと憧れ倒してきたアルバム。いつかちゃんと何か書けたらいいな。。
8. Via Chicago / Wilco
昨夜きみを殺す夢を見た いい感じがしたよ
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月12日
エンバカデロの空の下 河岸で死んで
ぼくは座って 血塗れのきみを見てた
花火大会できみを生きたまま埋めて ぼくは雨に濡れる
きみは冷たくなり 暖かい血はぼくを通り過ぎ 海へ向かった
『Via Chicago』Wilco
www.youtube.com まったりとしたフォークソングと見せかけた混沌とした楽曲の歌詞も混沌としてる。マーダーバラッドとしては虚実入り混じったサイケデリックな感じがする。いつかマーダーバラッド特集を書きたいけれど、今はまだそのために色々勉強しないといけないなと思う。
9. Baby Britain / Elliott Smith
ブリテンちゃんは最高な気分 ウォッカの海を漂ってる
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月17日
あの安らぎは遠くなって どんどんヤバくなる面倒と闘う
潮の浮き沈みを見る なんかあの子に届かなかった波を数える
あの子の目から溢れる水分 あれはアルコールでとっても苦い
『Baby Britain』Elliott Smith
www.youtube.com 「Baby Britain」を「ブリカスちゃん」と訳すかどうか迷って止めた。それで良かったと思う。この人の歌詞結構よくお酒が出てくるし誰かが酔い倒してる。こんな訳でいいんかなとやはり思いながらも、アルコールの哀愁が感じられる。最近訳した『Rose Parade』にも酔っ払いが出てきて笑った。
あと最近はウイスキーを飲むのが好きです。
10. You Made Me Realize / My Bloody Valentine
きみの中で何か死んだ
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月12日
ああ 違う 違う ぼくのせいじゃない
きみの知らない酷いことしよう
首絞めなんてしないで済むね
意味不明なこと聞かないで
くそやべえ瞳 この目醒めはきみのせいだ
『You Made Me Realize』My Bloody Valentine
www.youtube.com 文字数を抑えるために文法とか色々すっ飛ばして強引に訳したのが結果的にいい感じになって気に入ってるやつのひとつ。なんかメンタルがヘラい世界感。特に「Insane eyes / You made me realise」の部分をこう訳せたのはなんか良かった。
11. Debaser / Pixies
見て欲しい映画があんの
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月18日
眼球を輪切りにすんだ マジ見てよ
女優のヌードがヤベえの 見てよマジで
きみのこととか知らんけど
でもおれはアンダルシアの犬
あのアンダルシアの犬
そうアンダルシアの犬
ガチでアンダルシアの犬
いつか皆引きずり込みてーっすわ
『Debaser』Pixies
www.youtube.com 勢いで翻訳したものの中でも特にお気に入り。元々の歌詞が変な勢いに満ちてるから、自分の言葉で訳すと楽しい。特にタイトルの意味をこういう風にできたのは良かった気がした。
12. Not / Big Thief
違うよ
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月15日
貴方が本当に欲したもの
中身がクソな財布
乾いた毛布が化けて出る寝床
渇望の表明 洞窟の反響
癒しの手 無銘の墓標
部屋 始まり 群衆 勝利 惑星 回転 策謀 熱気
小川を包む火の手 食物 食べること
死 死 笑い 嘘 争いの荒野
全て違う
『Not』Big Thief
www.youtube.com ともかくいちいち出てくる「Not」のフレーズをどうするか、いちいち訳してたらとても字数が足りない、と思って、非常にざっくりとこういう感じにしたのがなんか気持ちよかった。英語だときっとなんかいい具合に叫び倒したくなるフレーズの並びなんだろうなって思った。
13. Everything for You / Lambchop
この無秩序を縛るルールは無い
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月14日
自分の手で掬って水を飲む
あのニュースはフェイクだし その薬は現実だね
夢は消え失せて でもその魅力はまだ
写真が浮かぶけど 何かが邪魔をする
ある休日にそんな思い出に帰るなんて もう出来ない
『Everything for You』Lambchop
www.youtube.com あのbotに掲載してる歌詞の中で、一番現在進行形でやるせなくなってくる類のもの。ひたすら酷くなっていく社会情勢、自身の加齢と衰え、ぼんやりの向こうに消えかけてるノスタルジックな何か。お薬を飲みましょうね。。。って感じ。
14. Last Stop:This Town / Eels
きみは死んだ でも世界は回る 下界を回遊しようよ
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月16日
外暗いね 少し早すぎた 愛しい人がいないって寂しい?
飛んでくれば明日 いや今夜ここに着く
「降りるさ 最後この町に立ち寄るため」えっ?
「降りて そして飛んでく」ああ オーケー
『Last Stop:This Town』Eels
www.youtube.com Eelsは地味に手の込みまくった素敵な楽曲が多いし、歌詞やその中に混じった彼自身の人生の様々な困難や悲哀をよく知れば、もっとさらに強く響くんだろうなあと思ってるけど中々ちゃんと調べたりできていない。
15. Starfire / Low
ぼくらはそれを「炎の星」と呼ぶ 誰が知るだろう
— 素敵な歌詞bot (@bot_suteki_kasi) 2020年7月16日
ぼくは自分が根づける場所がほしい
様々な手管は持ってるし ぼくなりのルールもある
ぼくは裏手を作っていく きみはそこを自由に辿れる
身体はいつも壊れっぱなしだけど
巡ってよ 今宵の炎の星 1万マイル先だよ
『Starfire』Low
www.youtube.com これはこの曲の歌詞全訳で、まさか140字で1曲分の歌詞全て翻訳できるとは思わなかった(まあそういう曲はあるわな)。そして、歌詞の意味するところが、まるで益なく根無し草を続けるこの弊ブログのことみたいに思えて、翻訳が終わってなんだか溜息が出てしまった。恥ずかしいので自称する際はひたすら貶してしまうけども、でも弊ブログに何かしら言いたいことがあるとすれば、この歌詞みたいなことなのかもしれない。こんな素敵な歌詞を書いてくれたLowにほんと感謝してる。
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以上、15曲でした。そのうち翻訳が溜まってきたらまたこういう感じで記事にできたらいいな。
皆さんも好きな曲の歌詞を自分で翻訳、正確さとかはとりあえず置いといて勢いと思い込みで翻訳してみると、なんだか凄く愛おしくなるようなことがあるかもしれません。歌詞翻訳してみましょう。特に和訳がネットに上がってないやつとかをブログとかに上げていただけると私とかが読めてありがたいかも。