ブンゲイブ・ケイオンガクブ

本を読まない文芸部員と楽器を練習しない軽音楽部員のような感じのブログ。適当な創作・レビュー等々。

音楽-洋楽

1990年代のPrinceにインディーロック的なものを見出そうとするプレイリスト【30曲】

最近なぜか急にPrinceをよく聴くようになって*1、これまでの人生でもここまでPrinceばっかり聴いてることもなかったので、今回のはその勢いで書くもののひとつです。 Prince、ジャンルはファンクとかR&Bとかだと見なす人が大半だろうと思われますが、多くの…

『Revolver』The Beatles(1966年8月リリース)

ホワイトアルバムに関する長すぎる記事を書き終わったので、折角だからこっちのアルバムについても書いとこう、と余勢を駆って書くものです。おそらく1990年代以降、これとホワイトアルバムが“The Beatles”という看板をなしにした上で最も多くのリスペクトを…

『The Beatles』The Beatles(1968年11月リリース)2/2

このサムネ画像は2018年のデラックスエディションのジャケ写真。 ただ単に筆者が聴き返してハマり直す周期に入ったがために唐突に始まったこの歴史的名盤のレビューの後半です。前半は以下のとおり。 ystmokzk.hatenablog.jp この後半記事では、本作のDisk2…

『The Beatles』The Beatles(1968年11月リリース)1/2

最近またこのアルバムの曲順いじりに熱中していて、何度も聴きかえして色々と纏めておきたくなったので、この歴史的な2枚組のアルバムについて書きます。 何かもう語られ尽くしている作品のような気もするし、きちんと書こうとすれば夥しい文章量になって纏…

Pavementの歌詞を読む(10曲)

Pavementのライブ記事を書いたついでにプレイリストを新たに作った、その余勢でもってもうひとつ記事を書こうと思い、今回は彼らの楽曲のうち10曲の歌詞を改めて翻訳して読んでみよう、という内容です。 ご承知の方も多いかと思いますが、バンドの中心人物で…

Pavementの大阪公演ハイライト

また大阪まで行き、今回はPavementのライブを観る事が出来ました。バンドの再結成に関する屈託めいたものを前回の記事で書きましたが、個人的にはその屈託を完全に払拭してひたすら「最高!最高!」みたいな感じにまではならなかったですが、それでも幾つも…

2022年年間ベスト(20枚)+2022年このブログ備忘録

今年も書きます。2日間フルに使ってDeerhunterの記事を書いた直後のスッカラカンな状態があったり、今年例年にも増して新譜を聴けてなかったり、さまざまな時間の都合があったり、以下の敬愛するブログでも「本当に他者に伝えたいなら、30枚も50枚も書くもの…

『Halcyon Digest』Deerhunter(2010年リリース)

2022年11月からこのブログで書いてきた4ADレーベルに関する色々についての、これがひとまずの最後の記事になります。もうこのブログでも何回名前を出したことがあるか分からないこのアルバムについて、今回はしっかりそこそこにケリをつけておこうと思います…

Deerhunterのディスコグラフィーの大体(※2022年末現在)

なんか4ADの記事前半からのCocteau Twinsに流れた時と似たような要領で、4ADの記事後半が一旦書き終わった段階でDeerhunterについてもある程度まとまったことを書いておこうと思ったので、それが今回の記事になります。一応、この記事の後に弊ブログで何度も…

4ADというレーベル、そしてアルバム30枚(後編)

後編です。前編は最近の弊ブログとしては久しぶりに大いに読んでもらえたので頑張って書いた甲斐がありました。読んでいただきありがとうございました。 ystmokzk.hatenablog.jp 後編ということで、前編で14枚扱ったので、こっちでは残りの16枚を見ていくこ…

Cocteau Twinsのディスコグラフィーそこそこ全部

成り行きで突如Cocteau Twinsにハマったので、連続して記事にします。今度は、彼女たちの全スタジオアルバム(8枚)及び意外と色々と出しているシングル・EPの類もそこそこ触れながら、1982年の最初のアルバム『Garlands』で始まり、1996年の最後のアルバム『M…

『Heaven or Las Vegas』Cocteau Twins(1990年リリース)

open.spotify.com 4AD記事の続きを書いていくつもりが、ふと「Cocteau Twinsは『Treasure』を取り上げたけども、このアルバムも相当良かったよなあ」と思って聴き返したら、相当どころではなく良かったので、なんか急にこれ単体の記事を書きたくなったので書…

4ADというレーベル、そしてアルバム30枚(前編)

今回は表題のとおり、1980年代頃から現在に至るまで優れたロックアルバムやバンド等を輩出し続けているイギリスのインディーレコードレーベルである4ADについて、改めてその歴史や拘りについて書き出して、そして具体的にその長い歴史から30枚のアルバムを選…

Big Thief Live @大阪(梅田クラブクアトロ)

正直使ってるスマホが古くてカメラが良くない+写真アプリが低スペック+観てた位置が後ろの方ということなどあって、写真はろくなものが撮れていませんのでそういうのはTwitterを検索するなりそのうちどこかでアップされるであろうもっとオフィシャルな媒体と…

夏の楽曲集(Vol.4 1980年代:20曲)

夏の楽曲をある程度の数リスト化していく記事の、第4回目、1980年代編です。今回もとりあえず20曲暗い用意してます。サムネ画像はウクライナのザポリージャ州のベルジャーンシクというところだそうです。この記事投稿時にはロシアに占領されてしまっています…

夏の楽曲集(Vol.3 1970年代:19曲+1曲?)

8月も終わったというのに、コロナウイルスにかかりまして、更新が遅れてしまいました。自宅療養をしているところで、熱はすぐ引いたけどもともかく喉が唾が通りにくくなって痛くて苦しんでいたりを経て、もうすぐ自宅療養解除となる今日この頃です。 ただで…

夏の楽曲集(Vol.2 1960年代:20曲)

夏の楽曲を取り上げていく記事を前回から書き始めていて、今回はその1960年代分のものになります。この年間だけで20曲という多めのチョイスをしていることに、なんかこれより前の音楽の世界からグッと夏に対する取り上げ方も歌われ方も表現の仕方も拡大して…

夏の楽曲集(Vol.1 〜1950年代:10曲)

夏の曲についての記事を書こうと思って、色々とテーマを考えてたんですが、いろんな組み合わせだとか何とかを考えているうちに段々面倒くさくなって、とりあえずもうそれっぽいものを全部揃えた記事を書くようにしよう、と思って、年代別に曲を探し始めてた…

『Terror Twilight: Farewell Horizontal』Pavement(2022年4月リイシュー)

Pavementのなかなかデラックスエディション化されなかったラストアルバムが遂に成されて、元々大好きだったこの作品について改めて様々な背景を知り、そしてLP版やサブスクでの驚愕の曲順を前にして、様々な複雑な想いが去来したので筆を取ります。これまで…

『Dragon New Warm Mountain I Believe in You』Big Thief(2022年2月リリース)※2枚組アルバムについて:後編

一個前の記事は、この2枚組アルバムのレビューのための前振りでした*1。これが25組中25組目のアルバム。多くの人がそう思ってるだろうけど、本当に素晴らしいアルバム!何が素晴らしいのか、全曲レビューという形で、できる限り言葉にしておこうと思います。…

“宅録”の時代的変遷、及び“宅録”アルバム30枚

音楽作品は作るためには録音をする必要があって、多くの世に出てきた作品は録音するためのスタジオで演奏とかをして録音をするんですが、時折、自分の家などでそういったことを完結させてしまう「宅録」というスタイルで作品を出す人がいます。むしろ現在は…

2021年ベストアルバム(30枚)

今年もやっていきましょう。ルールは以下ツイートの通りです。自由! https://twitter.com/YstmOkzk/status/1476389315274219528?s=20 でも、別に自分で「よく聴いたものから選びました」等の表明をしなければ別に、年間ベストを決める際に通しで1回しか聴い…

“メロンコリー期”Smashing Pumpkinsの隠れた名曲集(25曲)

1995年のアルバム『Mellon Collie and the Infinete Sadness』は、その2枚組28曲という圧倒的なボリュームと、そしてそこで展開された様々な音楽性、ヘヴィさもロマンチックさもファンタジックさも静謐さもゴスさも何もかもな楽曲の充実具合によって、シカゴ…

素敵な歌詞botで翻訳した気に入ってる15曲part3

私が運営してる「素敵な歌詞bot」につぶやかせるために翻訳した楽曲の歌詞の、個人的に気に入ってるもの15個を取り上げる記事の、第3弾です。現在208個ぐらい登録してますが、なんとなく翻訳ものがやっぱり投稿してて面白いなって思います。日本語の歌詞は…

ソフトロック(a.k.a. Sunshine Pop)諸々:アルバム10枚

サンシャイン・ポップ、日本ではソフトロックと呼ばれるような音楽の代表作品のひとつに数えられる名作アルバム『Take a Picture』の作者であるMargo Guryanというアメリカの女性アーティストが亡くなったニュースを受けて、自分も彼女の音楽が好きだったの…

#オールタイムベストシューゲイザー (20枚)

今回の記事はTwitterでハッシュタグで企画された「#オールタイムベストシューゲイザー」というものに投票するための記事です。 #オールタイムベストシューゲイザー 本日が投票の締切となりますギリギリの投票、全く問題ありません。お待ちしてます。⬇️ルール…

楽曲から見る「東京」(20曲)

この記事を書くのを考えてる最中に東京周辺で震度5強の地震が発生しました。被害に遭われた方が普段の暮らしに少しでも早く戻れることを祈っております。 東京。日本の首都であり世界規模で見ても有数の超巨大都市であるこの存在については、東京に住んでい…

『HEY WHAT』Low 及び"声"と"ことば"について

すごいアルバムが出たもんだ、と思ったので緊急でレビューします。 もうここまで来るとかつてスロウコアバンドだったとかいう前史殆どいらないんじゃないか…とさえ思えてきます。勿論その頃の経験があっての今のメンバー二人ではあるんですけども、でも音楽…

楽曲をミュート/カットで終わらせる手法(40曲)

この記事は題名に悩んだのですが、要は先日記事にした「フェードアウトで終わる楽曲」の真逆のパターンの手法の曲を示したい記事になります。 ystmokzk.hatenablog.jp ystmokzk.hatenablog.jp 楽曲というものはひどく大雑把に言って、以下の3つの方法で終わ…

フェードアウトする楽曲【後編25曲(1990s〜)】

後編です。1990年代〜現在まで行きます。今回の50曲のリストを作る際に「これを入れるために作った」という幾つかの曲はどっちかというと今回の記事に多めに入っています。 ystmokzk.hatenablog.jp 今回の記事で最初に作った50曲分のプレイリストの全曲に触…