ブンゲイブ・ケイオンガクブ

本を読まない文芸部員と楽器を練習しない軽音楽部員のような感じのブログ。適当な創作・レビュー等々。

音楽-アルバムレビュー

『3』麓健一(2022年12月リリース)及び彼について

新年最初の記事です。今年もよろしくお願いします。 昨年末の2022年年間ベストの記事に書いたとおり、このアルバムの単独記事を書けなかったことが2022年にやり残した最も大きなことだと思っていたので、今回早速書いておこうと思います。成り行き上、彼のデ…

2022年年間ベスト(20枚)+2022年このブログ備忘録

今年も書きます。2日間フルに使ってDeerhunterの記事を書いた直後のスッカラカンな状態があったり、今年例年にも増して新譜を聴けてなかったり、さまざまな時間の都合があったり、以下の敬愛するブログでも「本当に他者に伝えたいなら、30枚も50枚も書くもの…

『Halcyon Digest』Deerhunter(2010年リリース)

2022年11月からこのブログで書いてきた4ADレーベルに関する色々についての、これがひとまずの最後の記事になります。もうこのブログでも何回名前を出したことがあるか分からないこのアルバムについて、今回はしっかりそこそこにケリをつけておこうと思います…

Deerhunterのディスコグラフィーの大体(※2022年末現在)

なんか4ADの記事前半からのCocteau Twinsに流れた時と似たような要領で、4ADの記事後半が一旦書き終わった段階でDeerhunterについてもある程度まとまったことを書いておこうと思ったので、それが今回の記事になります。一応、この記事の後に弊ブログで何度も…

4ADというレーベル、そしてアルバム30枚(後編)

後編です。前編は最近の弊ブログとしては久しぶりに大いに読んでもらえたので頑張って書いた甲斐がありました。読んでいただきありがとうございました。 ystmokzk.hatenablog.jp 後編ということで、前編で14枚扱ったので、こっちでは残りの16枚を見ていくこ…

Cocteau Twinsのディスコグラフィーそこそこ全部

成り行きで突如Cocteau Twinsにハマったので、連続して記事にします。今度は、彼女たちの全スタジオアルバム(8枚)及び意外と色々と出しているシングル・EPの類もそこそこ触れながら、1982年の最初のアルバム『Garlands』で始まり、1996年の最後のアルバム『M…

『Heaven or Las Vegas』Cocteau Twins(1990年リリース)

open.spotify.com 4AD記事の続きを書いていくつもりが、ふと「Cocteau Twinsは『Treasure』を取り上げたけども、このアルバムも相当良かったよなあ」と思って聴き返したら、相当どころではなく良かったので、なんか急にこれ単体の記事を書きたくなったので書…

4ADというレーベル、そしてアルバム30枚(前編)

今回は表題のとおり、1980年代頃から現在に至るまで優れたロックアルバムやバンド等を輩出し続けているイギリスのインディーレコードレーベルである4ADについて、改めてその歴史や拘りについて書き出して、そして具体的にその長い歴史から30枚のアルバムを選…

『DOKI DOKI』サニーデイ・サービス(2022年11月リリース)

open.spotify.com Doki Doki サニーデイ・サービス ロック ¥1833 music.apple.com サニーデイ・サービスの新作アルバムがいつの間にか出ていて、なので全曲レビューもついた感想文を書いておこうと思います。それにしても今回もリリース告知の三日後くらいに…

『another sky』GRAPEVINE(2002年11月リリース)(及び2022年の再現ライブについて)

songwhip.com おそらくこのブログですでに何度か何らかの形で取り上げたことのあるGRAPEVINEのこのアルバムですが、今回どういう風の吹き回しなのか、バンドの25周年とこのアルバム20周年が被ったことによりこの、別にファンの間でアルバム自体が特別飛び抜…

『It's the moooonriders』ムーンライダーズ(2022年4月リリース)

1976年から活動を続け、2011年に活動休止、その後主要メンバーの他界などを経つつもやがて活動再開したムーンライダーズですが、今年の4月に遂に新作アルバムのリリースまで辿り着きました。この作品がもう実にムーンライダーズでしかない作品でとても嬉しく…

トレモロ(ギターエフェクト)について(50曲)

「トレモロ(Tremolo)」という語はおそらく「コーラス」と並び立つくらいに、音楽用語としての存在のあり方だけの中で複数の意味を持ってしまって混乱が起きがちな概念じゃなかろうかと思います。元となるイタリア語としては「振動、ゆらぎ」の意味だとのこと…

『Terror Twilight: Farewell Horizontal』Pavement(2022年4月リイシュー)

Pavementのなかなかデラックスエディション化されなかったラストアルバムが遂に成されて、元々大好きだったこの作品について改めて様々な背景を知り、そしてLP版やサブスクでの驚愕の曲順を前にして、様々な複雑な想いが去来したので筆を取ります。これまで…

2枚組アルバムについて:前編(24枚/25枚)

今回は2枚組の音楽アルバムについて取り上げたいと思います。今回は25枚紹介する記事の前編、ということで、分かる人には何の記事の前振りか判るかと思いますが。 世の中、様々な2枚組の音楽アルバムが存在してきました。筆者はCD文化を長らく送ってきた者な…

2003年のsyrup16g後編:『パープルムカデ』と『My Song』

折角頑張って『HELL-SEE』のレビューを書いたので、同じリリース年の上の画像2枚についても書いておきたいと思います。タイトルに「2003年のsyrup16g後編」とありますが、前編は勿論『HELL-SEE』の記事になります。 ystmokzk.hatenablog.jp 『HELL-SEE』の記…

『HELL-SEE』syrup16g(2003年3月リリース)

以下の年間ベスト記事で3位に上げたんですが、やっぱり書き足りなかったので書きます。やっぱ『coup d'Etat』は全曲レビューしといてこっちはしないのはおかしいよなあ、っていう。 ystmokzk.hatenablog.jp ystmokzk.hatenablog.jp ということで、あのバンド…

“宅録”の時代的変遷、及び“宅録”アルバム30枚

音楽作品は作るためには録音をする必要があって、多くの世に出てきた作品は録音するためのスタジオで演奏とかをして録音をするんですが、時折、自分の家などでそういったことを完結させてしまう「宅録」というスタイルで作品を出す人がいます。むしろ現在は…

ムーンライダーズの全アルバム(2022.1.2現在:22枚)

2021年12月のクリスマスに2日間行われたライブで「一生バンド宣言」なるものが飛び出して、2021年のうちに出ると思ってた新作アルバムの発売日も決定して、遂に装いも新たに動き出すムーンライダーズ!2022年3月には日比谷野音でライブということで、いつか…

2021年ベストアルバム(30枚)

今年もやっていきましょう。ルールは以下ツイートの通りです。自由! https://twitter.com/YstmOkzk/status/1476389315274219528?s=20 でも、別に自分で「よく聴いたものから選びました」等の表明をしなければ別に、年間ベストを決める際に通しで1回しか聴い…

『LOVE/HATE』ART-SCHOOL(2003年11月リリース)【リマスター記事】

ART-SCHOOL全作品レビュー記事のリマスターという体裁の仕切り直しの一連の記事の11個目。筆者のオルタイムベストで3本の指に入るくらい好きなアルバムです。邦楽だけでオールタイムベストを作るならこれが1位です。当然2003年のアルバムでも1位。 重くて暗…

2003年のベストアルバム30【後編・1位の詳細は別記事】

後編です。15位〜2位までを書きます。1位の詳細は別記事になります。なぜなのか。 前編の記事はこちら。 ystmokzk.hatenablog.jp

2003年のベストアルバム30枚【前編】

なんで2021年も終わろうとしているこのタイミングで、別に20年前とかそういうきっかりしたタイミングでもない2003年の年間ベストを書くのか、ろくな理由がありませんけども、ともかく今回はそういう記事です。今回が前編で、30位〜16位まで、後編で残り2位ま…

『UNDER MY SKIN』ART-SCHOOL(2003年9月リリース)【リマスター記事】

ART-SCHOOLの全作品レビューのとりあえず『LOVE/HATE』まで書き直しを目指すレビュー記事の、これで10個目になります。 「白鳥の歌」と題したいかにも最後の作品っぽいものを出したにも関わらず、一応は終わらずにシングルを、それもとても強力なシングルを…

『SWAN SONG』ART-SCHOOL(2003年7月)【リマスター記事】

ART-SCHOOLの全作品レビューのとりあえず『LOVE / HATE』まで書き直しを目指すレビュー記事の、これで9個目になります。すでに崩壊が約束されつつも何故か楽曲はやたら沢山生まれ出して、しかも見事な諦観の美を獲得してしまう、彼らの危うい魅力がもしかし…

『EVIL』ART-SCHOOL(2003年4月)【リマスター記事】

ART-SCHOOLの作品の、かつて書いた記事のリマスター(書き直し)、これで8つ目の記事になります。メジャーデビュー後すぐ『Requiem For Innocence』という鮮烈なアルバムを放った後の、次のモードに突入する4曲入りシングルにして、同じ年の暮れに最初の大き…

ソフトロック(a.k.a. Sunshine Pop)諸々:アルバム10枚

サンシャイン・ポップ、日本ではソフトロックと呼ばれるような音楽の代表作品のひとつに数えられる名作アルバム『Take a Picture』の作者であるMargo Guryanというアメリカの女性アーティストが亡くなったニュースを受けて、自分も彼女の音楽が好きだったの…

#オールタイムベストシューゲイザー (20枚)

今回の記事はTwitterでハッシュタグで企画された「#オールタイムベストシューゲイザー」というものに投票するための記事です。 #オールタイムベストシューゲイザー 本日が投票の締切となりますギリギリの投票、全く問題ありません。お待ちしてます。⬇️ルール…

『coup d'Etat』syrup16g(2002年6月):2002年の日本の下北系ロック関係(後編)

2002年頃に急に色々と現れてその後しばらくのロック界隈の潮流と人脈とを形成した下北系ギターロック界隈について、2002年にリリースされた10枚のアルバムをサンプルとして見直してみる、という趣旨の記事を前回から書いています*1。 ystmokzk.hatenablog.jp…

2002年の日本の下北系ロック関係(アルバム等10枚)(前編)

日本のロック関係の歴史で、同世代のバンドが一気に出てくる場面は何度かあるかと思います。渋谷系の諸々の中でミスチルやスピッツ等が同じ頃に出てきた1990年代初めやら、くるりやスーパーカーやNumber Girlや中村一義やらが一気に出てきた1997年〜1998年の…

『Requiem For Innocence』ART-SCHOOL(2002年11月)【リマスター記事】

ART-SCHOOL関連作品のリマスター記事という形式でのレビュー書き直し、7つ目にして大きな山場となります、彼らの1stフルアルバムについて今回取り組みます。 このバンドを端的に象徴する1枚であり、なおかつその特化し切った楽曲のフォーマット等により後進…