ブロガーバトンなるものがあるらしくて、このような様式の各項目を埋めて自己紹介的なものになるんだろうと思われます。これがどこ発祥なのかは、この様式にある端っこのID的なやつで検索したら出てきました。
で、今回そのバトンが回ってきたのは、以下のブログをされているナギさん(id:nagi1995)からでした。
弊ブログの『青い車』の記事をお褒めいただいています。ありがたい…。
正直、全然ブログを通じての人付き合いというのをしてこなかったので、このバトンを回す次の人がいないのですけど、この記事を見られた方でバトンを受け取りたいという方いらっしゃいましたら、どうぞid:ystmokzkからバトンを受け取りましたの体で適宜実施してもらえればと思います。
ブログ「華氏65度の冬」について
今回バトンを頂いたナギさんのブログの紹介をします。有り体に言えば「歌詞翻訳ブログ」ということになるかと思われます。現在695曲を翻訳されています。
あのブログが通常の歌詞翻訳ブログと違うところは、その翻訳に対する姿勢と密度。これはもう、あのブログの最初の記事である以下を見ていただければ十二分に分かるものと思います。ブログタイトルの意味もここに含まれています。
nagi1995.hatenablog.comここにあるのは、彼のThe Bandに対する古くからの愛着、そのきっかけのひとつにもなった歌詞カードの翻訳への愛着が、ふと気づいてみると誤訳が、それも全く意味が変わってしまうような根本的な誤訳がいくらか含まれていたことに対する衝撃、この衝撃をもとに突き動かされる、濃厚にして必然的な「翻訳への個人的な執着」です。
そしてあのブログにはそんな、数々の楽曲に含まれる歴史や社会や情緒も絡んだ「翻訳への個人的な執着」があちこちに溢れていて、それが記事を実に圧倒的で個性的なものにしています。むしろ、翻訳を通じて何かを語ろうとされているように常に感じられて、その思いの複雑さや強さが、時に読み物として強く印象に残ります。そして同時に、歌詞の文法についての研究や、歌詞の舞台となる世界や時代についての研究もまた、非常に興味深い話がゴロゴロしています。
おすすめな記事
以下に、上記の『The Night They Drove Old Dixie Down』以外の個人的に好きな記事をいくつかリンクさせてもらいます。
nagi1995.hatenablog.com「you」という二人称をどう訳すか、ということに考察を重ねた回。
nagi1995.hatenablog.com幼い頃の誤訳に満ちたThe Band感に、ひいてはかつてなんとなくで通り過ぎてきたあらゆるものにケリをつけるのがあのブログの大きな目的で、この曲はその大きな達成のひとつと思われます。「流浪」というルーツを持つThe Bandが歌うこの「流浪の歴史」の歌を、歴史背景からロビー・ロバートソンの少々の小狡さまで含めて、余すことなくその情緒を考察されて翻訳がなされた名作。鬼のような注釈の多さのいちいちに感情がこもってると思いました。
nagi1995.hatenablog.comどうとでも取れるシュールでナンセンス極まりない歌詞に対して知識と語彙と想像力と妄想でムチャクチャに多段的に「翻訳」してみせる回。普段凄く自制的に翻訳されてるだけに、ここでの何でもありのフリースタイルを決め、そして最後にあの締め方をするのはとても格好いい。
nagi1995.hatenablog.com最近お酒を飲みながらTwitterしてて『木綿のハンカチーフ』の女性の描き方が大嫌いだってグダ巻いてたら、ナギさんからリプライであの歌の元ネタの曲があると教えてもらった。元ネタの方は女性が男性とまだある程度対等に近い関係生でよかったです。時代のせいもあるとはいえ、『木綿のハンカチーフ』の男性>女性と都会>田舎が共振して出来上がる理不尽な格差の感じはいつ考えてもイライラします。
nagi1995.hatenablog.comNirvanaの歌詞翻訳の中身自体はもとより、それに初めて取り組むに当たって海外大手歌詞サイトGeniusの注釈の訳出と考察に大量に力が注がれて、その翻訳の考察過程こそが面白い回。というか、日本でもGeniusみたいな不特定多数が注釈つけれるサイトがあれば歌詞の考察とかも面白くなりそうなのにと思うけれども、でも日本の歌詞サイトが軒並み右クリックさえできない現状を思うとまあ当面は無理そう…。
nagi1995.hatenablog.comThe Smithsの英国的な言い回しの情緒を日本語に照らし合わせようとすると関西弁が出てきたり、今度はそのカウンターパートな日本語の意味が「…あれっ?」ってなってたりと、翻訳を精密にかつちゃんと少しでも雰囲気を理解しようと努めるとこういう深くてよくわからない森に入っていくんだなあ、と思った回。
nagi1995.hatenablog.comあのブログで最も壮絶かもしれない記事。『ブルーにこんがらがって』を理解するためにここまでこんがらがり倒したテキストがある、というのがそれ自体とても情熱のある話だと思います。
なお、そんなナギさんから弊ブログにバトンを貰う際の記事がThe Kinksの『You Really Got Me』だったので、そこから影響をされて、この前のパワーコードの記事を書いたところでした。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
本編:ブロガーバトンの所定の内容について
そしてここからが、ブロガーバトンの様式に定められた各項目についての回答になります。本編とは言うけど、この先の内容よりも上にあげた記事の方が絶対面白いと思うので、以下の内容は割とどうでもいいです。しかしながら、頂いたバトンに対してはやはり誠実に回答しておきたいもの。
そして、画像加工するよりも文章打ちした方が楽そうだと、ナギさんの回答方法をそのまま流用させていただきました。
名前
おかざきよしとも
・本名じゃありません。
・学生の時に本棚にあった岡崎京子の漫画とよしもとよしともの漫画を見て何かの時にパッと決めた名前で、こんなに使い続けることになるとは思ってなかったです。でも名前ってそういうこと往々にしてありますね。
年齢
生まれた年の年間ベストアルバム9枚を以下に掲載します。
ブログ歴
この「ブンゲイブ・ケイオンガクブ」になってからは今確認したらおよそ4年弱でした。もうそんなになるのか…。
その前にも色々してたのですがよく覚えてません。多分トータルで10年ちょっと?
現在の総記事数
今見たら180となってました。ただ、これはこの前のブログ「あらびきサーフライド」から記事をインポートした上での数字です。「ブンゲイブ・ケイオンガクブ」単体での数字はよくわかりません。何気に合算でも180しかないのか…。
更新のタイミング
書けるとき!体調悪かったり眠かったりお酒飲んでたりアイディアが浮かばない時は本当に何も書けません。
ブログのジャンル
今のところブログタイトルのうち「ケイオンガクブ」の方しかできてない…「ブンゲイブ」に関する内容を投稿したいけどアイディアもなければそもそもまともなインプットも全然してない…。
音楽については、最近はテーマを決めての選曲ものばっかりやってます。もう少しきちんと落ち着いてひとつの作品を書いたりしないとなと思います。
ブログを始めたきっかけ
十数年前のことをもはや覚えてない…。今も書いてるのはそれくらいしかすることがないのとあと思いついたことをせめてアウトプットしないと勿体ない気がして。。
今後のこのブログの野望
大富豪がこのブログを気に入ってくれてお金を工面してくれて仕事せずに暮らせるようになること。「海のそばに住むこと」というかつて持ってた夢は今叶えてしまった…。
ひとこと
いつも「助けて」って思ってるけど何をどう「助けて」ほしいのか自分でも分からない…。
一番古い記事
「ブンゲイブ・ケイオンガクブ」になってからの一番古い記事はこれです。いきなり反応が結構良かったので嬉しくて、今でもブログが続けられています。
お気に入りの記事
折角なので、10万ビュー記事の時より後の記事で5つ選びました。
ystmokzk.hatenablog.jp2010年代初め頃に勃興しては離散した、いわゆる「東京インディー」というものがなんだったのかの記事。完結編となる個人的1位のアルバムレビューがまだ書けていません。今年中には流石に。そんなうちにシャムキャッツすら解散してしまったよ。。
ystmokzk.hatenablog.jpアホな着想だと思って書き上げたこの記事だけど、思えば曲構成について横断的に見ていく、ここ最近このブログでよくやってることの先駆けだったなあと思います。なのでタグを後から足したし。それにしても50曲は大変だった。。
ystmokzk.hatenablog.jpこれはとてもPVが伸びた覚えがあって嬉しかったし初期とはいえスピッツファンの絶対数の多さを感じました。「セックス」「死」「倒錯」「倦怠・疲労」「移動」「世界・情景」「白昼夢・シューゲイザー」「希望」の8個のテーマに初期スピッツの楽曲を当てはめてそれっぽいことを書いたものです。
ystmokzk.hatenablog.jpむちゃくちゃあっさり書けてそこそこ反応が良かったので嬉しくなった記事です。昨年の『Yankee Hotel Foxtrot』の地獄のような記事に比べると遥かにライトですが、推し曲等のある程度のラインは網羅してると思います。
ystmokzk.hatenablog.jp最近書いたもので特に反応が大きかったのがこれ。なぜかはてなブックマークがたくさん付いて、はてなブックマークってなんなんだろう?ってずっと思ってたのが多少解消されましたが、それでも、はてなブックマークってなんだったんだろう?とまだ思ってます。相当ニッチな内容だと思うけどどうして妙にウケたんだろう…?
以上です。誰にもバトン渡せずすいませんが、これを読んだ方でやってみたい!という人は本当にバトン貰っていってください。今後も現実のうんざりから少しでも気を紛らわすためにもブログ更新頑張るぞ。。。