ブンゲイブ・ケイオンガクブ

本を読まない文芸部員と楽器を練習しない軽音楽部員のような感じのブログ。適当な創作・レビュー等々。

『MISS WORLD』ART-SCHOOL(2001年9月)【リマスター記事】

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 「”リマスター記事”って名称はその作品がリマスターされた、っていう誤解を招くのでは…?」とふと気づいてしまいましたが、ART-SCHOOL関連作品のリマスター記事の4つ目です。ART-SCHOOLのインディー期唯一のシングルです。4曲入り*1*2

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 前作『MEAN STREET』の記事は以下のとおり。

ystmokzk.hatenablog.jp

 

前書き

 このシングルはまだインディー流通ですが、前作『MEAN STREET』から5ヶ月後に出したこのシングルの表題曲がスマッシュヒットしたことによって、その後の彼らの方向性を決定づけた楽曲になります。どう決定づけられたかについては楽曲解説の方で書きます。クレジットが無いので正確では無いかもですが、ジャケットのイラストは大山純、ブックレット裏の殺し屋めいた何かのイラストは木下理樹のものでしょう。CD裏にはメンバー4人のスーツ姿。

 このシングル、ジャケットの印象に引き摺られてるのもあるかもだけど、音質がクリアになってピアノなんかも入ってカラフルで自由な印象のある前作『MEAN STREET』から一転、随分とモノクロ調な作風のように思えます。表題曲のダークな攻撃性は飛び抜けてますが、それ以外の3曲がどれも荒涼とした感じをたたえている感じがあるからでしょうか。ギターの音も全体的にハイを抑えたような、鈍く乾いた音をしていて、キラキラさを感じさせません。そこが今作の音、ということなのか。この次の『シャーロット.e.p』以降はずっと「Requiem For Innocence期」の音、という感じで特徴が統一されていますが、むしろハイを強調した音作りが特徴的なそこに至る前の、ちょっと不思議な段階という気がします。

 

本編

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1. MISS WORLD(3:22)

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 PVが当時からあることに、この曲に懸けてた感じが現れてる。監督はこの後バンドと長い付き合いになるモリカツこと森克彦。

 それまでオルタナティブロック総合(グランジもあるよ)程度だったART-SCHOOLグランジバンドとして大きくハンドルを切ることとなった転換点であり、ノスタルジー共依存が入り乱れた破滅的な世界観を強弱のはっきりしたグランジサウンドと結びつけた第一期ART-SCHOOLの定型スタイルを完成させた記念碑にしてバンドの代表曲のひとつ。ライブでは疾走曲になるが、スタジオ音源では意外とミドルテンポ程度の感じ。曲タイトルはUSオルタナバンドHoleの同名曲からか。

 最大の特徴として、ソングライティングの段階から静と動をはっきり意識していたと思われる曲構成が挙げられる。マイナー調なメロディ、伴奏をブリッジミュートとハーモニクス音等のみに絞り極度に抑制したAメロから、一気にディストーションギターを叩きつけるBメロへの変化には、Nirvana方式のグランジ感を強烈に喚起させる。その切迫の炸裂具合は、これまでのART-SCHOOLの音楽が牧歌的なものだったように感じられてしまうかもしれないほど。スタジオ音源だとテンポが遅いことと、そしてディストーションギターのサウンドがやたら無骨で鈍くザラついていることが特徴的。ハイをあまり感じさせない音質は、テンポがゆっくり目な分、質量的な重さを感じさせ、ライブでの重量が高速で駆け抜けていく感じとはまた違った、これはこれでかなり殺伐とした雰囲気が醸し出され、その中で叫ぶ木下のボーカルもまた、悲鳴の度合いが強く感じれる様相を呈している。

 そして、その重厚さから8ビートの疾走感に解き放たれるサビでは、タイトルコールを含むキャッチーなメロディを、ディストーションギターの音の壁の中で儚く飛翔させる。その、ギターサウンドの太い感じと対照的な声の細さの惨たらしい対峙こそが、第一期ART-SCHOOLが有していた独特の残酷さの表現手法だった。マイナー調の痛ましいメロディは爽やかに抜けていくことはなく、やがてその勢いはBメロと同じような重量感にかき消されていく。

 この曲は、そのようにオフと2段階のオンとを使い分けて、煌びやかさのない、漆黒を感じさせるディストーションギターのオンオフのうねりでもって展開する楽曲だ。ろくにフレーズを弾かず、ハーモニクスか、さもなければ重苦しいパワーコードやオクターブばかりを鳴らすリードギターが、この曲の特性を最もよく表している。アルペジオを廃することで、それまでにない重さ・深刻さを獲得することができたんだと思う。そして、それは実は多くの人が待望していたものだった、ということが、このシングルがスマッシュヒットしたことで理解された。彼らは以後、この曲のスタイル及びこの曲の世界観をベースに音楽性を展開していく。それは、雑多な引用で無邪気に戯れていたこれまでとの決別のようでもある。

 歌詞。元々、オルタナティブロックを直接的な引用によって日本文学やその他の文学作品等と接続したのはバンドの功績だったけど、そんな文学成分がより激烈で破滅的なグランジサウンドと結合したことは、バンドの印象をめぐるひとつの大きなトピックだったのかもしれない

 

君が失くしたら 僕は死ぬのさ

君が失くしたら 生きていけるはずがない(((この二行はライブでは「失くしたら」の箇所が「失くしたら」に変更して歌われる。後者の方が分かりやすいと言えばそうだけど、意味が大きく変わるので、どちらの方がいいかは簡単には判断しかねる。「」の方が目的語が無い分想像はいくらでも膨らむけれど。))

給水塔に立ち 行き場所を失った

蛍が一匹堕ちるのを見つめてた*3

 

でも何か似てるって そう彼女は云った

でも何か似てるって 云ったんだ

 

MISS WORLD 光の方へ君は手を伸ばす

MISS WORLD それは何て綺麗な仕草だろう

 

もしかして「光に手を伸ばす」という行為が木下理樹の歌詞で書かれたのはこれが初出か。この、何らかの苦悩や虚無から救われたそうな動作は、彼の歌詞における希望を求める際の基本動作となっていく。この歌ではそれを「君」の方が行い、主人公はそれをみて感慨を漏らす立場、というのが、なんだか特徴的な気もする。

 インタビューを読むと、木下本人がこれを「キャッチーなもの」として作ったこと、そして市場からもそのように受け取られたことに、彼が的確に何か要素を集中させてこの曲を作れていたことが窺える。こういうはっきりと殺伐したものこそが、求められていたんだと。殺伐とすればするほどキャッチーさが増していく、ART-SCHOOLならではの逆説的な何かが働き始めたということか。ライブでもかなり定番の感があって、テンポが2,3割増しで進行していくそれはスタジオ版とは別物のようにも思える。そして、案外スローな店舗の方が、躍動感のあるライブの時よりもかえって無情な感じ、殺伐さはより感じられるかもしれない、と今回聴き返してて思った。

 

2. 1965(3:11)

 殺伐として果てたような1曲目が終わるとその後は割とぼんやり気味の曲が続くのがこのシングルの不思議なところ。とりわけ、ART-SCHOOL全楽曲でもひときわ淡々と進行して過ぎ去っていくこの曲の淡いメロウさが『MISS WORLD』の次に来るのはいい感じのギャップだと思った。エモーショナルな要素を排して、ミドルテンポのシンプルな8ビートと軽やかに変化して反復するメロディで聴かせる。Sumashing Pumpkinsの『1979』からサビを抜いたみたいな具合の曲だけど、その淡さがぼんやりと印象に残る。

 本当にシンプルなアルペジオ、始めから終わりまでブリッジミュートで鳴り続け決して普通に弾かれないリズムギター、ほぼフィルイン無しのドラムなど、本当に平坦な演奏が重ねられる。木下の歌もまた、前曲で見せた感情の迸りと対極の、のっぺりとしてぼんやりとした風情を、コード感が希薄な空間の中で少しばかりの青筋の震えを見せながら醸し出していく。サビでの幾何学的なギターリフや、2回目のサビで遠くで聞こえる「あーあ」のコーラスなどが、乾いたスカスカ感に満ちた空間を僅かばかり華やかに彩ることの、絶妙にノスタルジックな感覚は趣深い。少しばかりスロウコアじみたサウンドと情緒なのかもしれない。

 この曲で特徴的なのが、ギターの音にも歌にも、ほとんどリバーブやディレイの類がかかっていないこと。この曲と同じ系統の曲としては後に『LOVERS』『君は僕の物だった』等があるが、そちらが空間系サウンドで曲の雰囲気に浮遊感を持たせているのに対して、こちらはより無骨な音だけで淡々と進行する。よって、陶酔感の質もより荒涼とした感じにな流。曲タイトルは村上春樹1973年のピンボール』をどことなく連想させるけど、それは音空間の乾いた感じからも連想されるものかもしれない。

 歌詞も、前曲の直接さはやや後退し、前作のまでような淡く感情と距離を取ったスタンスが割と出ている。しかし言ってる内容はやはりより願望めいてきている。

 

1965年 パレードが続いた 美しいあの人に見とれた

1965年 ピンボールが壊れた*4 夕焼けを見ようとして叫んだ

 

名前を付けて欲しい*5 残酷な人 白日の下

あのパレードの向こうで そんなに君はパラソルを振る*6

名前を付けて欲しい 嘔吐みたいに 微笑みたいに

この世界で貴方が 汚れた時は生きていたくは無いのさ*7

 

 ぼんやりした感じの曲だけど、そのぼんやり具合の乾いていて、悲しすぎもしない虚しすぎもしない感覚が独特なため隠れたファン人気の高い曲。それが高じてか後のファン投票によるB面ベスト『Cemetery Gates』に収録されることとなった。

 

3. ウィノナライダー アンドロイド(3:38)

 この曲もグランジ的な要素はあるけれど、もう少しグランジ以外のUSオルタナの感じに寄っているかなあと思われる、ミドルテンポでどっしりとパワーポップの感じとグランジの感じを往復してみせる曲

 この曲もどっちかと言えばマイナー調よりもサビのメロディを持つのでダークそうな感じがしそうなものだけど、冒頭から出てくるadd9とsus4のコードを軸にしたアルペジオの存在がコード感を曖昧にしてくれて、Aメロまでは何だかメジャー調に聴こえる働きをしている。このアルペジオは初めはクリーンに、2回目はファズった音で繰り返され、That Dog『Never Say Never』*8から引用したパワーコードのリフと共に、この曲の荒涼とした印象を決定づける。間奏では珍しく*9はっきりとギターソロしてるギターソロがあって、USオルタナ感がいい具合に醸し出される。

 サビ以外は荒涼としつつも広大なスケール感を感じさせるのに対し、サビでは『MISS WORLD』等と共通する張り詰めた感覚をⅣ始まりの上昇して最後下降するコード進行に乗せてキリキリと放つ。シャウト気味に歌い放つ木下のバックで響く「イェー」と長く伸びるコーラスはこの後第一期ART-SCHOOLで時折見られる定番サウンドのひとつとなった。

 最後のサビの後、間奏後のブレイクで繰り返した「Smile…」のコーラスをラストでリサイクルする構成は何気に上手い。木下理樹は曲構成がシンプルな中でこういった仕掛けを入れ込むことが上手く、シンプルな曲構成をどうバリエーションをつけて聴かせることに長けた技法を色々と持っている。

 歌詞は、タイトルに反して話しかけるのがアレックス*10になっている。ウィノナ・ライダーじゃないのか…よく考えるとなんでこのタイトルなんかよく分からない…*11。「その灯りを」と連呼するサビの次第に切迫感が増していっている感じもアレだが、個人的に好きなのは以下の部分。 

 

アレックス これから誰も知らない場所へ行こう*12

君は余りに 無知で軽薄であばずれだ*13

 

アレックス 怯えた鳥*14が千丁の銃を撃つ

もう何も見なくて済むのさ この眼を潰すだけで

 

 やはりライブだとテンポが加速して、印象が大きく変わる曲。その変わりっぷりはライブ盤『BOYS DON'T CRY』等で。

 

4. ステート オブ グレース(4:08)*15

 前曲の荒涼感を引き継いで静かに、次第に壮大に展開していく、ART-SCHOOLのドラマチックに展開するミドルテンポ系統の名曲の始まりの曲*16

 遠くの砂嵐のようなSE*17からベースの和音弾きリフが入っていくところのいい具合に心細くもポップな質感で幕を開ける。それを壊さない程度にテンポよく短いメロディの繰り返しで畳み掛けるAメロ。そして「一回目のサビは押さえて二回目以降でドラマティックに演奏する」の代表格のひとつであるこの曲、そのままのテンションであっさりな一回目サビの後、ベースがルート弾きに変わりギターも入り次第に盛り上がったところで二回目のサビの叩き付けるような展開は抒情的。

 この曲はそういった演奏のペース配分の仕方が凄くドラマチックで、高揚感と荒涼感が絶妙に交差するサウンドは、バンドのミドルテンポ曲におけるアレンジの幅の広がりと同時に、音のスケールの広がりも感じさせる。最初のサイクルで見せるボリューム奏法か何かの音は映像的な効果を発して、そこから明瞭なバンドサウンドに切り替わる際の力強さを逆説的に支えているし、サビ等で見せるパワーコードの轟音に対置されたリードギターのフレージングも爽快感がある。全体的に、大山純のギターが大活躍している。木下のボーカルも、それに応えるだけの絶唱をサビで聴かせていて、特にシャウトで声が掠れていく様は美しい。

 歌詞も、不思議な荒涼感とドラマチックな殺伐さを感じさせる言葉の数々が美しい。前作などから引き続きの不思議な光景の感じが光る、洒落た歌詞だと思う。

 

君の息は ただ真っ白だ それは何て悲しい色だ

君の息は ただ真っ白だ それは何て綺麗な色だ

草原の上 怯えた鳥が 一羽堕ちて砕けて消えた

だけど何も恐れないさ 君はとても素敵な人だ

 

君の傷は ただ真っ白だ それはまるで嗚咽みたいだ

僕の傷も また真っ白だ 音を立てて崩れる様だ

子供達が宇宙を割いて 手術代でくちづけをした

だけど何も恐れないさ 君はとても素敵な人だ

 

引用とかがあるのかもしれないけどよく分からない、けど、いいカットアップ感。

 この曲もファン人気が高かったようで、ファン投票B面集『Cemetery Gates』に収録された。

 

ボーナストラック. 車輪の下(3:11)*18

 CDであれば、前曲から1分程度の無音が続いた後、ボーナストラックのこの曲の再生が始まる。『ロリータ キルズ ミー』と同じく、ライブ定番の第一期ART-SCHOOLの疾走タイプの曲でもメジャー調で駆け抜けていくタイプの人気の楽曲…の、ここではプロトタイプの様なもの。

 後にアルバム『Requiem For Innnocence』により強力な形で録音しなおされて収録されるので、詳細はそちらで書くけれども、演奏している内容自体はこの段階でほぼ出来上がっている。ベースが全体の進行を引っ張っていく、しかも小節の途中で切り上げて次のサイクルに入る前のめりな曲構成が最大の特徴。それに沿って定型のリフを引くギターも、リズミカルに言葉を乗せたAメロと突き抜けていくサビとのメロディの対比も、イメージに富んだ歌詞も、ここで既にしっかり完成している。ただ、ここではどこか可愛らしくやんちゃな感じの演奏が、後のアルバム版ではよりテンポが上がり、それぞれの演奏もかなり獰猛なものになっている。

 この時点では「ポップすぎる」と判断されてボーナストラック扱いとなったらしい。しかし、この曲を支持するファンが多いことが段々分かって、再録される運びとなったらしい。むしろ、この時点でボートラ扱いだったおかげで後のアルバムでより強靭なトラックとして聴けるのは良かったかもしれない。普通にメインの収録曲だったら、あの強靭なバージョンは聴けなかったかもしれない。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

後書き

 以上、4曲で14分、もしくはCDならボートラ込みで18分30秒でした。

 あくまで主役は表題曲『MISS WORLD』で、この曲で示した「何かしら真に取り返しのつかないシリアスさ」を含有したグランジサウンドがキャッチーなものとして多くの人に受け入れられたことで、バンドはよりメンタルの荒廃した楽曲に邁進していったのかもしれないな、と思える部分があるので、間違いなくこの曲は転機でした。

 しかし、他3曲は『MISS WORLD』とはタイプが違って、どちらかといえば前作的な「引用多めの自由な感じのオルタナティブロック」を引き続き展開させ、より荒涼感を増したような楽曲になりました、といった雰囲気。「4曲のトータルな作品」として見るとむしろ『MISS WORLD』が浮いてるように思えるのは可笑しな感じ。特に、このシングル4曲のうち2曲が後のファン投票B面集に収録されたというのは、何気に多いなと思いました。両方ともしみじみとして抒情的な楽曲で、微妙に他に類似の曲が無い感じが人気なのかなと思いました。

 次作『シャーロットep』で第一期ART-SCHOOLの”定型”が完全に完成する*19ことを考えると、割と過渡期的な作品にも思えます。ジャケットもやや地味でついでにギターの音もどうも地味目*20に聴こえますが、その過渡期ならではのどこかぼんやりした空気感が、B面集に選出された2曲にはすごく収まりのいい形で入っているのかな、と思いました。

 

 以上です。今回聴き返して、このシングルバージョンの『MISS WORLD』のゆったりとザリザリした轟音もこれはこれで良いな、と気づけたことは良かったです。これもか時ならではの魅力なのか。バンド内の空気もこの頃までは良かったらしく、そう思うと空気感が変わる前の最後の時間の詰まった作品は、前作もそうだけどこれにも当てはまるのかも、と思いました。

 

追記:次の作品『シャーロット.e.p』のリマスター記事です。

ystmokzk.hatenablog.jp

*1:と見せかけてボーナストラック含めれば5曲入り。昔のCDのボーナストラックあるあるな「最後の曲がやたら長くて、無音とその後に収録」の形式だけど。

*2:サブスクだとボートラ無しの4曲なことにこれを書いてて気づいた。サブスクでは旧バージョンの『車輪の下』は聴けない…。

*3:ここの二行は村上春樹の短編小説『螢』の終盤、何かしら虚ろな状況で蛍の入った瓶を手に給水塔に昇るシーンを思い起こさせる。この短編小説は後の『ノルウェイの森』の重要な構成要素となる。『ノルウェイの森』、今ちょっと見直すと精神病んでる人ばっかりだな…。

*4:ここで「ピンボール」なんて単語が出てくるから、やっぱり村上春樹だ…!ってなるんだと思う。2001年に歌詞に「ピンボール」と書くことにそれ以外の理由があるだろうか。ないことないかも。

*5:「名前が無い」ことの喪失感・空虚感は村上春樹高橋源一郎みたいな感じがするような気がする。『さようなら、ギャングたち』はいつ読んでも面白い。

*6:中原中也の『別離』という詩からの引用。「さよなら!さよなら!あなたはそんなにパラソルを振る / 僕にはあんまり眩しいのです / あなたはそんなにパラソルを振る」ところで、筋肉少女帯も同じこの詩の別の箇所を『リルカの葬列』という曲で引用してる。

*7:言い方はソフトだけど言ってる内容は『MISS WORLD』とあまり変わらないところが興味深い。

*8:何なら件のアルペジオも終盤のフレーズの纏め方はこの曲のキーボードのリフからインスパイアされてそう。

*9:木下の曲で間奏で明確にギターソロがある曲は極端に少ない。数えるほどしか無い気がする。『ジェニファー'88』とか『テュペロ・ハニー』とか『NORTH MARINE DRIVE』とか。

*10:レオス・カラックス映画の初期三部作の主人公の名前

*11:本人曰く「ウィノナ・ライダーのアンドロイドがあったらすげぇいいな、と思って」とのこと。案外アホみてえな理由だ…。

*12:誰も知らない美しい場所に逃げていくのは第一期ART-SCHOOLの歌詞で頻出する。尤も、段々逃げる気力も無くなっていくけども。

*13:急にそこまで言う…?ってなって笑える箇所。

*14:次の曲でも出てくるワード。

*15:CDだとこの後の無音とボーナストラックも入るので演奏時間は8:21。

*16:前作『ニーナの為に』はちょっと系統が違うというか、あれはあの曲だけ、って感じがする。

*17:こういうバックでSE鳴りっぱなしにするのはアートではこの曲が初出か。録音中に出た変なギターの音を「雪っぽい」と感じて背景の音として採用したとのこと。

*18:自分でCD音源をDTMで切り取って出した尺なので、人によって変動すると思います。大体これくらい、という目安に。

*19:個人的には『EVIL』以降の作品はむしろ「典型的な初期ART-SCHOOL」を越えていく作品という感じがしてあまり「初期」感を感じない。

*20:トレブルが弱い?