ブンゲイブ・ケイオンガクブ

本を読まない文芸部員と楽器を練習しない軽音楽部員のような感じのブログ。適当な創作・レビュー等々。

2020年ベストアルバム(30枚)

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 今年もやりますよー。

 ちなみにたまたまですがこの記事がこのブログの200個目の記事になるそうです。

 

(追記)幾らか見やすくなるように、1年前の2019年の年間ベストを貼ります。

ystmokzk.hatenablog.jp

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Radioheadオールタイムベスト20曲

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 これはTwitterでフォローしてる方が実施してる「#オールタイムベストレディオヘッドソング」の投票のための記事です。この投票のルールは以下ツイートのとおり。

 

 なので、Radioheadの数ある名曲の中からぼくも20曲選んで、20位から1位まで並べてみました。今回はそういう感じの記事です。今から挙げる順位が妥当なものかは全然分かりませんしぼくでさえ担保できません。20位から1位まで順番に記していきます。

 投票期限が迫ってきてた2020年12月25日にバッと決めた選曲及び順位で、選曲においては自分の好みと歴史的重要性みたいなのとをどう取るべきか考えたりしました。その結果が以下の20位から1位までです。単に自分の好みだったらもっと別の曲が入ってるな…という感じの部分も色々あります。たとえばSpotifyの方に投稿していたこのリストのような。

 

 基本的にはこのリストと大部分重複しつつ、幾つかぼくが取りうる限りの謎の「客観的目線」で数曲入れ替えて順位づけしたような感じかもしれません。いわゆる外せそうに無い「代表曲」をいくつか拾った形というか。

 Radioheadほどのバンドに長々と無駄な前置きを書く必要も無いかと思いますので、今回はちゃんといきなり本編の、20位の曲から順に行きたいと思います。

 

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【30万PV記念】PVの多い感じの記事セレクト

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 弊ブログの総PV数が30万を超えました。前にこのブログで10万PVの記事をアップしたのが去年の7月で、そこから1年半でPV数が3倍になったということで、以前よりもずっと読まれるようになったのか、と、ありがたい話です。読んでいただいた様々な方々、ありがとうございます。様々に不恰好な文章を読んで頂いて、申し訳ないやら、ありがたいやら。

ystmokzk.hatenablog.jp

 今回は、上記の10万PVの時と同じように、去年の7月より後に書いた記事でPVが多かったりよく見られてる気がするような記事をピックアップしていく記事です。さらなるPV数の上乗せと楽に記事を増やすこと*1を目的として書いてます。

 

*1:最近のこのブログの書き方、1回1回書くのがすごく大変になってきてるので、楽に書ける記事の題材を日々探してはこうやってたまに描くようにしたいと思います。

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George HarrisonというSSWについて

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 今年2020年はGeorge Harrisonの1stアルバム『All Things Must Pass』がリリースされて50周年の年とのことで、曲の方の『All Things Must Pass』の2020年mixがリリースされています。

www.youtube.com傘なんか持ってたっけ?色々と差し替えられがちなジャケットだ。名盤なのに。

 

 それとは別に、フォークロック〜カントリーロック経由のオルタナティブロック/インディーロックを考えていく時に、George Harrisonの楽曲はどこか避けて通れない部分があるというか、そもそもインディーロックをやってる人は大体George Harrisonが好きだし、これはどういうことだろう…とずっと思ってました。

 そこで今回は、George Harrisonという一人のシンガーソングライターについて、彼がSSWとしてリリースした10枚のアルバムについてそれぞれレビューして、色々とその特徴とか強いクセとかを改めて考えてみたりしつつ、あと自分で作った20曲のプレイリストに沿って各曲をレビューしてみる、という感じの記事です。

  • はじめに:「ジョージのソロ」ではなく1人のSSWとして
  • 各アルバムレビュー
    • 1. All Things Must Pass(1970年)
    • 2. Living In The Material World(1973年)
    • 3. Dark Horse(1974年)
    • 4. Extra Texture(1975年)
    • 5. Thirty-Three & 1/3(1976年)
    • 6. George Harrison(1979年)
    • 7. Somewhere In England(1981年)
    • 8. Gone Troppo(1982年)
    • 9. Cloud Nine(1987年)
    • 10. Brainwashed(2002年)
  • SSWとしてのジョージ〜その華麗なるクセだらけの音楽性〜
    • ①ジャングリー・ポップとしてのGeorge Harrison
    • ②ジェントルなAORとしてのGeorge Harrison
    • ③スライドギターの存在感
    • ④奇妙なコードワーク、特にディミニッシュの多用
    • ⑤超然的で煮え切らない曲構成・メロディ
    • ⑥「その拍子何なの?拍子余り何なの?」みたいな曲構成
    • ⑦豊富な人脈・ゲストプレイヤー
    • インド音楽について、及び「神」について
  • 20曲レビュー(自前のプレイリストより)
  • 終わりに

 

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『On The Beach』Neil Young

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↑ネットで拾った画像だけど、画質の荒さがなんか気に入ってる。

 

 いくつか続けてきたNeil Youngのアルバムベスト20の記事の、これが最後の記事になります。ベスト20のうちの1位がこのアルバムです。1974年リリース。

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 いわゆるロック史の名盤に名前を連ねるようなアルバムでは無いし*1、リリース当時絶賛されたわけでもましてや売れたわけでもない、後進の作品やシーンに強い影響を与えたわけでもない、作った本人さえあまり好いてないかもしれない具合のこのアルバムは、しかしその、アルバムを流れる雰囲気の感じや、作品としての妙な歪さや、もしくは印象的なジャケット等によって、一部のファンにカルト的な人気があるタイプの作品。なぜなのか。その辺を色々見て考えをこねくり回していく記事です。

 ちなみに個人的には、オールタイムベストの10枚くらいのうちの1枚になってる作品です。

 

  • はじめに:作品をめぐるヒストリー関係
  • 今作のアルバムとしての特徴
    • ①思い切りの良すぎる曲順
    • ②ブルーズ形式の楽曲の量産
    • ③ダウナーな暗さと虚無的な爽やかさ・メロウさ
    • ④演奏のシンプルさ、そして音の良さ
  • 本編:全曲レビュー
    • 1. Walk On(2:43)
    • 2. See The Sky About To Rain(5:02)
    • 3. Revolution Blues(4:04)
    • 4. For The Turnstiles(3:15)
    • 5. Vampire Blues(4:15)
    • 6. On The Beach(6:59)
    • 7. Motion Pictures(4:24)
    • 8. Ambulance Blues(8:56)
  • 終わりに

 

*1:そもそもひとつのアーティストにそういうアルバムが何枚もある方がおかしいだろうし。彼の場合は候補が『After The Gold Rush』『Harvest』とCSN&Yの『Déjà-Vu』の3枚もあるという、多すぎる方だろうと思ったりする。

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素敵な歌詞botで翻訳した気に入ってる15曲part2

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アカウントのアイコンやヘッダーにしてる2枚のレビューまだかかりそうっすかね…?

 私が運営してる「素敵な歌詞bot」において翻訳した楽曲の歌詞の、個人的に気に入ってるもの15個を取り上げる記事の、第2弾です。この曲の歌詞の、こういう感じがいいよねー、っていう記事です。翻訳がどうこうより、単純に元の歌詞がいいんです。あとこのブログの他の記事でも取り上げたことのある楽曲が比較的多いかも。

 

 第1弾は以下のとおり。

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 件のbotで呟くこととしてる楽曲一覧は以下の記事のとおりです。ここ数日で15曲ぐらい追加しましたので今回記事を書いてます。これ、一字一句そのまま載せないといけないから1ツイート140字の制限が厳しい邦楽よりも、自分の超訳などで強引に140字以内に収められる英語詞の方がなんかやりがいを感じます。

ystmokzk.hatenablog.jp

 bot自体はこちら。

twitter.com

 並んだ順番に順位とかはありません。単なる「botに登録したのが古い順」です。

 

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The Bandに関する様々なこと

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The Bandの有名な写真のひとつ。ベンチからはみ出てるの、両サイドの人しんどそう。

 

 最近上映されてる例の映画を観たので、Neil Youngの記事をちょっとお休みして、The Bandの記事を書きます。

www.youtube.com

 The Bandを全く知らない人がこれを観て聴き始めたりするのかはよく分からない(そんなことあるのかな…?)ですけど、でも名前は知っててちょっと聴いてるけどのめり込んではいない、くらいの人がこれをきっかけによく聴くようになるというのは、映画自体もそうだけどこの映画が公開されたことによって出ていきた幾つかの素晴らしい文章群によって引き起こされるかもなあ、と思うところ。

 

 自分も、どちらかといえばそういう文章群に触発されて、今のところでこのバンドについて思うところを、とりとめなく書いておこうというのが今回の記事です。結果的に9つくらいのトピックになりました。記事の最後には、手前味噌ですがぼくが作った20曲のプレイリストに沿って、彼らの名曲等の1曲ずつのレビューをしていきます。なのでやはり短くない記事です。

 

  • The Bandというバンドの特徴及び分かりづらさ
    • 大雑把な概要(及びボスの言葉)
    • ここがすごいよThe Band
      • 1. 「アメリカの伝統的なロック音楽」というものを“捏造“した
      • 2. 「大地に生きる庶民からの歌」としての質感の徹底
      • 3. 「いなたい」の極みのようなサウンド(特にドラム)
    • ここが分かりにくいよThe Band
      • 1. 曲やサウンドが地味、テンポ遅い、権威的、ダッドロック的
      • 2. The Bandはスワンプ?サザンロック?
      • 3. 3人のボーカルの声質(あと髭もじゃ具合)が似てる
    • ここが解せないよThe Band
      • 1. Robbie Robertsonは稀代の「演出家」?「裏切り者」?
      • 2. 「The Last Waltz」とは何だったのか
      • 3. Richard Manuelという未完の才能
  • プレイリストに基づく20曲レビュー
  • 終わりに

 

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『After The Gold Rush』Neil Young

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かの有名なジャケットのフォトセッションに実はGraham Nashも同行してたとかいう話の証拠となる写真。

 

 突如このブログで始まったNeil Young祭りですが、今回は先のベスト20アルバム記事で第2位となったこのアルバムについて全曲レビューを試みるものです。

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 そういえば今年はリリース50周年に当たるので、50周年盤のリリースも控えているとのこと。先行して当時のアウトテイクから『Wonderin'』が公開されています。 この曲元々はこの時期の曲だったんだ…*1*2

After The Gold Rush (50th Anniversary)

After The Gold Rush (50th Anniversary)

  • 発売日: 2020/11/27
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

youtu.be

 なお、全曲レビューする前段として歴史的な状況の概観とアルバムの特徴の考察も挟むため、本編はしばらく後になります。

 

  • はじめに:アルバムをめぐるヒストリー及び製作陣
  • 今作のアルバムとしての特徴
    • ①ともかく曲が良い・緻密な作曲
    • ②素朴な演奏による滋養や荒涼感
    • ③ピアノの多用
    • ④コーラスワークの存在感
  • 本編:全曲レビュー
    • 1. Tell Me Why(2:59) 
    • 2. After The Gold Rush(3:47)
    • 3. Only Love Can Break Your Heart(3:10)
    • 4.Southern Man(5:31)
    • 5. Till the Morning Comes(1:28)
    • 6. Oh, Lonesome Me(3:50)
    • 7. Don’t Let It Bring You Down(3:00)
    • 8. Birds(2:33)
    • 9. When You Dance I Can Really Love(3:46)
    • 10. I Believe In You(3:27)
    • 11. Cripple Creek Ferry(1:34)
  • 終わりに
  • 11/10追記:SSWとバンドの境界線について

 

*1:当時のライブ盤などにも収録されているこの曲は、しかし長いことずっと公式でリリースされることがなく、ライブでしか演奏されない「隠れた名曲」のひとつとなり、そしてずっと後の1980年代になって、何故か全編ロカビリースタイルで通す変なアルバム『Everybody's Rockin』に本当に何故か収録された、しかもやはりElvis Presleyばりの古いロックンロールスタイルにて、という数奇な運命を持つ。

*2:しかしこの50周年盤、てっきりボーナストラック沢山の内容かと思ったら追加はこの『Wonderin'』だけなのか。。

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Neil Youngのアルバム20枚+5曲(後半)

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 長大なキャリアを誇る世界的なSSW・Neil Youngの、40数枚あるオリジナルアルバムのうちベスト20枚を選ぶことと、プラス追加で5曲を紹介することと、そして20枚の推し曲+5曲を収録したSpotifyプレイリストを掲載する予定となっている記事の、ずいぶん長くなってしまった記事の後半部分です。前半は以下の通りです。

ystmokzk.hatenablog.jp

  • 本編1:オリジナルアルバムベスト20(後編)
    • ●10位〜6位
    • ●5位〜3位
    • ●2位
    • ●1位
    • ●順位一覧
  • 本編2:本編1で取り上げられなかった名曲5曲
  • 終わりに・及びプレイリスト

 

 早速行きましょう。

 

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Neil Youngのアルバム20枚+5曲(前半)

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 今回は、かのアメリカンロック・フォークの大御所の中の大御所、Neil Youngの諸作品の中から筆者の個人的ベスト20のアルバムを取り上げるのと、それだけだとこぼれてしまう特筆すべき5曲とを取り上げるという記事です。

 上の文章をあっさり書いたけど、今回のこの記事およびこの記事の後に書こうと考えてる記事に、どれだけ自分の今までのリスナー人生の重みがかかっているか考えると、よく分からなくなるほど。Buffalo Springfieldから数えたとしても1966年から現在に至るまで活動し続けるその姿、そして重要なのが、その間幾つもの、凄く独特でありつつも多くの人々を惹きつけてやまないその果てしない哀愁とメロウの感じや、もしくは無常感さえ感じさせるラフで不毛なロックサウンド等々、彼の活動においては、もはやこの世の音楽に欠かすことのできない要素が沢山生み出され続けてきました。そんな偉大にして孤高な旅路をこんな、ちっぽけな記事で、まともに捉えられるはずがない…。

 ないにしろ、書くことを思いついてしまったからにはやります。思い残すことがないくらいにやれたらいいな。思い残すことがないくらいに書こうと思ったらなんだか長くなり過ぎて、記事を前半と後半に分割する羽目になったけれども。

 

  • はじめに:Neil Youngのキャリア概観・魅力
    • キャリア概観
      • 1960年代〜1970年代
      • 1980年代
      • 1990年代〜2000年代
      • 2010年代〜2020年
    • 音楽的特徴・魅力
      • ・頼りなく鈍く高く細く寂しい鼻声みたいな歌
      • ・素朴さ・朴訥さに溢れたアコギやピアノのプレイ
      • ・ゴツゴツとした荒々しさ・鈍重さのバンドサウンド
      • ・ともかく曲がいい
  • 本編1:オリジナルアルバムベスト20(前半)
    • ●20位〜16位
    • ●15位〜11位

 

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