ブンゲイブ・ケイオンガクブ

本を読まない文芸部員と楽器を練習しない軽音楽部員のような感じのブログ。適当な創作・レビュー等々。

サブスクにないアルバム(30枚ほど)

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 サブスクというものは確かに便利なものですが、 しかし一時期言われた(今もそう?)「サブスクに楽曲が存在していないのはこの世に存在していないのと同じ」みたいな言説には、ある程度は理解できるけども、完全には賛同しかねます。他人のふんどし借りてえらい傲慢な物言いだなあ、とも思うし、電気グルーヴの不祥事に伴う楽曲引き上げ等に見られるような、ふとしたことで聴けなくなってしまうという脆弱性のこともあったりで*1、サブスクは決して万能じゃない、と思ったりもしましたが、でもそもそも、今回取り上げるような様々な名作アルバムがサブスクには存在してないけど、まさかそれらの存在も「無かったこと」にしてしまうの…?という違和感も大きくあるわけです。

 今回は、この記事を上げた2021年7月18日時点でサブスクに上がっていない30枚のアルバムを紹介していく記事です。これらの中には、どうして上がっていないのか本当に不思議になってしまう*2作品や、なんとなく今になってそれをサブスクに上げようとする主体がいないんだろうな、って思える作品、そしてそもそも本人たちの意向によりサブスクを拒否している作品など、様々な事情があります。それらにも極力のリスペクトを捧げながら触れていければと思います。あと自分の聴いてる範囲の都合からか、どうしても日本人アーティストが多めです*3

 …そして、表題からして判るとおり、今回のこの記事は、前に書いたこの記事の二番煎じです。

ystmokzk.hatenablog.jp

ウケが良かったので、第2弾を書いてやろう、という意図がこの記事にはあります。ただ、前回の記事で取り上げたアーティストの作品は今回含んでいません。

 

 それでは始めます。以下の30枚、順番はアルファベット順→あいうえお順です。

 

1. 『Footnotes 92-94』Adorable(2008年)

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 サブスクにありがちな問題のひとつとして「オリジナルアルバムは確かに網羅してるけど、そこから漏れてる曲の収録されたシングルやコンピレーションがサブスクにない」ということがある。イギリスの時代の徒花的なシューゲイザー(?)バンドAdrableも、そのような事情のせいで彼らのデビュー曲にして代表曲『Sunshine Smile』がずっとサブスクで聞けない状態が続いている。

 シューゲイザーバンドと他から呼ばれるのを嫌悪していたとされる彼らだけど、サブスクに存在しない初期のシングルの楽曲を聴いてると、まあジャンルを強いていうならやっぱシューゲイザーだよなあ、と思ってしまう。初期のシングル群の、程よくシューゲイザー要素を拾った雰囲気は好き。2枚のアルバムの後解散して、その後の活躍とかも聞かないから、それらの曲をある程度拾ってくれているこのベスト盤がサブスク解禁となる節目もなかなか出てこないかもな、と思う。だけどこの、シューゲイザーを引きずりながらもそうでもないような中途半端さに魅力を感じるギターロックファンが居続ける限り、その辺の楽曲はずっと聴き続けられるだろうなと思う。

youtu.be

 

2. 『Echo Park』advantage Lucy(2004年)

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 日本のギターポップ作品で一番好きな作品かもしれないこのadvantage Lucyの3枚目のフルアルバムもサブスクにはない。彼女たちの場合、メジャーにいた頃の2枚のアルバムのみサブスクにアップされていて、その前のインディーの頃やその後の自主レーベル時代以降の作品は上がっていない。上げようとする主体がないのかな、という気がする。

 バンドを始めたオリジナルメンバーの脱退&死去を受けてか、それ以降の彼女たちの作品の可愛らしい血の気が引いてしまったかのような作風は、しかしその愛嬌に回収されすぎない風通しの良さが涼しげで、どこかに漂う黄昏た風情が、若さに任せてはしゃぐだけがギターポップの良さでは決してないものな、ということをしっかり判らせてくれる。それにしてもこのアルバムの充実の仕方はちょっとすごいな…とは思うけども。冒頭の『グライダー』からして、何か不思議な力強さと儚さとがある。日常に潜む淡白な”永遠”の感じや”刹那”の感じ、夕日、光の煌めき、風の感じ。フィールドレコーディングっぽい最終曲『time after time』に滲む実にささやかな感覚。このアルバムには何か「魔法が解けてしまったあとの“魔法”」がかかっているかのよう。それはそんなによく見るような奇跡ではない。

youtu.be

 

3. 『kicks』ASKA(1998年)

 ASKA 「kicks」 : 今日はこんな感じ

 流石にCD全盛時代の大御所達もサブスクの解禁が進んできた昨今で、まだサブスクに上がっていない大御所の代表格のひとつがCHAGE&ASKAだろう。 なぜなのか、と考えてると、ASKAが2017年に音楽配信サイト『Weare』なるものを立ち上げてて、こだわり的なものなのか、なんとなく察する。

 正直この企画で取り上げるために真面目にアルバムをツタヤで借りて聴き始めたけれど、ASKAソロのこの作品が一番自分の趣味と合うようだった。例の薬物事件でも槍玉に挙げられた作品ではあるけど、確かにその作風には露悪的でドロドロした感覚や、ハウスビート由来の享楽感が入り込んでる。面白いのは、それらが「有名アーティストの付け焼き刃的楽曲」などではなく、実に独特の毒々しさを獲得していること。彼が不思議な比喩を歌詞で多用することや、案外毒々しい感覚を持っていることは幾らか知ってたけど、この作品はそっちにフォーカスを当てて、当時の”甘いラブソング目当て”の大多数のファンからかなり不評だったと聞く。まあそうなるか。あと歌詞が色々と不倫しすぎてる。リード曲『Girl』の可憐なラテン調の中で実に身も蓋もないドロドロの感傷具合はなんなんだろう。

 でも、このアルバムのいいところは毒々しいハウスビートの曲だけでなく、彼が得意としているらしいThe Beatles以降のポップの系譜を踏まえた可愛らしいポップセンスも十分に収められているところ。バンドサウンドも効果的に活用され、「ピアノでバラードを歌う」みたいな彼のイメージからは大きく外れたこの作品のソリッドさとサイケデリアはとても面白い。最後が程よく露悪的で気の利いたソリッドなロックサウンドの『花は咲いたか』で締められるのも小気味よい*4

 というか、色々調べてると、ASKAって人はかなりの天然で変人なんだなあ、と思った。そう思えたのは今回この企画をやった大きな収穫かも。

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4. 『かなえられない恋のために』bice(2008年)

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 2010年に亡くなった日本の女性シンガーソングライターの3枚目のアルバム。彼女のアルバムは全部サブスクになかった。このアルバムは小西康陽レディメイドレーベルからのリリースで、それもまたこのアルバムが今後サブスクに上がる可能性低そうだなあって思わせる要因になってる。

 ウィスパーボイスの甘いポップソングを得意とする彼女の作風に、このアルバムで幾つか出てくる打ち込みのリズムはあまり合ってない気もしたりするし曲によっては装飾の感じが強すぎるかなあと思うけど、2曲目の『lily on the hill』が本当に名曲で、他の曲もバンドサウンドでどっしりと進行する曲が全体的にしっとりしていて良い。終盤はそういう曲ばっかりなので、実にしみじみとした、ダウナーなような凛々しさもあるような実直で落ち着いてしっとりした情緒に満ちたポップソングが連なっていく。

 こういう曲の感じからは晩年の彼女が『けいおん!』に楽曲提供してたのは不思議に思えるけど、彼女の楽曲提供の幅広さをWikipediaで見ると驚く。存命なら、邦楽界の名作曲家に名を連ねてたんだろうなっていう感じ。

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5. 『Intimacy』Bloc Party(2008年)

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 2000年代のポストロックリバイバルの顔役だったであろうBloc Partyのアルバムがサブスクに一部無いのはかなり意外で、当時一体どんな契約だったんだろう…と思わされる。なんで逆に2ndだけあるんだ…。代表作である1st『Silent Alarm』はそれでもライブで全曲再現したものがサブスク上にはありまだ救済措置があるのかなと思うけど、こちらの3rdアルバムは影も形も無い。何なのか。

 彼らが活動休止するまでの3枚のアルバムの中では最も様々なことに挑戦した、逆に言うと一つの作品としての質感はやや希薄な感じの作品。特にリアルタイムで大きな困惑を残した2曲目の『Mercury』が本当に何とも言えない。どうしてギターサウンドすら捨てるんだ…。他にも『Signs』『Zephyrus』もギターレスで、色々挑戦してたんだなあ…って感じが伝わる。

 でも同時に、ギターが入る楽曲はやっぱりその強烈さが印象的で、むしろ今作のギターは2ndでの抒情性をかなぐり捨てた非常に攻撃的で無機質でサイバー的で、時に大袈裟な具合が格好良い。『Halo』のヒロイックなマイナー調のギターリフの感じはその後の多くの邦楽ロックで模倣された形跡がある。ブチブチした音で終始通す『Trojan Horse』といい、押し潰すような『One Month Off』といい、ギターという楽器の攻撃的な側面をこのアルバムの幾つかの曲では見事に引き出している。それらがサブスクで聴けないのは勿体無いな…って素直に思える。

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6. 『Roro』BOAT(2001年)

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 未だに伝説として扱われるであろう、2000年前後の邦楽ロックの奇跡みたいな1枚。ファンキーなロックバンド、みたいな感じの人たちがどうして急にこうなったのか。これがサブスクにないどころか廃盤で入手困難なことに憤りを覚える人も少なからずいるんだろう。

 ポストロックからの影響、American Football等のエモからの影響を、日本的な”夏への憧憬・永遠・感傷”を軸に、実にファンタジックでかつ、あらゆる箇所から感じられる”取り返しがつかないほどの”徹底した美意識と感情の発露がどうしようもない名曲・名演が繰り返されていく6曲43分。何かを消費し尽くして”永遠”を封じ込めたかのようなこの作品を最後にバンドが解散していることもまたむべなるかな。

 インスト中心のその情念の吐き出し方は変幻自在で、永遠の夏を思わせるようなミニマルな反復から幾つもの、情景が爆発してのたうち回っていくような瞬間を通過していく。ノスタルジックでセンチメンタルな情景がプログレッシブロック的に蹂躙される時の、そのせめぎ合うような感覚は、こうやって簡単に言葉にしていいものではない。とにかく、どういう作品かは聴くしかないんだと思うけど、その聞く方法がなかなか無い*5。今回のリストの中でも、せめてサブスクに上がって聴けるようになってくれればと願ってしまう作品。今年の4月に20周年を迎えていたのか。21周年でいいから復刻してくれれば…。

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7. 『WILD FANTASY』Carnation(2006年)

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 カーネーションの長いキャリアの殆どのアルバムが(少なくともApple Musicの方では)揃っている中、このアルバムだけ抜けているところに、特にこれが一度独自レーベルを立ち上げてからの唯一のアルバムでかつ何故かサブスクに上がっていないところに何かしら流通・版権関係の難しいものがあるんだろうか…と思わせるに十分な不思議さがある。

 3人時代の3枚のアルバムで最後となるこの作品は、アグレッシブなバンドサウンドを効かせた他2枚と比べると、よりファンク的なギターカッティングが前面に押し出された、よりアダルティな楽曲が目立つ。ひたすらビターにミニマルにカッティングやリフを展開させてしっとりとムーディーに歌う様は、他の時期ではそんなに前面に押し出さない類の音楽性。前作『Super Zoo!』の『Angel』みたいなメロディと歌で正面突破する感じは結構限定される。スリーピースのスカスカさを活かしてるとも言えるし、スッカスカなムードに頼りすぎて歌もの楽曲として印象が薄くなってる気もする。でもラストの楽曲『PARADISE EXPRESS』はやはりファンク調でありつつもピアノ等のダビングも歌のメロディのカーネーション的ねっとりさも備えた、今作随一の名曲となっている。

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8. 『69/96』Cornelius(1995年)

Cornelius - 69/96 アートワーク (3 of 5) | Last.fm

 まさかオリンピックでかのいじめインタビュー問題で炎上するとは思わなかった小山田圭吾コーネリアスの、それこそそのインタビューがあってた頃にリリースされたアルバム。当初サブスク上での彼は『FANTASMA』以降の作品のみこそを「オフィシャルな作品」として扱っていくのか、と思ったけどいつの間にか1stアルバムが解禁されて、この2ndアルバムはどうだろうか、とか思ってたけど、今回のでどうだろうな。

 インタビューとも通底するこの時期の彼のはしゃぎっぷり、「あえて」露悪的に・ネタ的に振る舞う、といった雰囲気が当時のおしゃれカルチャー然とした渋谷系イディオムとともに放たれまくってるのがこのアルバムの特徴。ヘヴィーメタルに接近してみせたり、かと思えばバカンス的な楽曲も色々出てきたりと、ともかく「1枚の作品として整然と纏めよう」なんてことをはじめから放棄した、色んなことをファッショナブルにこなすことこそ最高、といった雰囲気がある。渋谷系的なコラージュの手法を、ここではとても享楽的に使用している。ここから『FANTASMA』へは結構な飛躍があるなあ、と思わされる。ダウナーなサイケ感で進行する幾つかの楽曲はやや兆候があるのかも。

 なんというか、インタビューの件が無くても、このサンプリングも沢山やりまくった悪ノリのパーティーじみた作品はサブスク解禁の予定なかったのかもと思ったりする。特に最後のボートラのふざけっぷりとか『今夜はブギーバック』のサンプリングとか、色々と当時の”時代”が出過ぎていて、今聴くのはどうかなあ、という気にもさせられる。「その時代の空気を聞く」という意味も、今回の炎上でなんか、どうなんだろうなって気持ちになってしまって、この作品は今妙にしんどいなあってなる。

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9.『As Time Goes By』Harpers Bizarre(1976年)

Harpers Bizarre – As Time Goes By (1976, Vinyl) - Discogs

 カリフォルニアのソフトロックバンドである彼らは1960年代終盤に4枚のアルバムを残して解散。その後再結成して残した唯一のアルバムであるこの作品のみ、何故かサブスクに存在していない状況となっている。

 そんな状況でも、まあ仕方ないか、まあいいか、となる程度のアルバムではある。1970年代に幾つか出た1960年代の著名なグループの再結成盤ってどうもいまひとつ冴えないものが多い。The ByrdsといいThe Mamas and Papasといい。新しい要素は見当たらず、過去への中途半端なレトロスペクティブが流れていく、というのがそれらの再結成盤の空気感ではあるけど、ただ元々アメリカの伝統音楽へのレトロスペクティブ、という視点で音楽を始めた彼らにおいては、それでも1970年代的に音質がスッキリした*6バーバンクサウンド/ソフトロックに仕上がってはいて、これはこれで心地よく淡い郷愁の感じが流れていく。

 2曲目『Cowboy』のマッチョさの欠片も無いヘロヘロなポップさ加減が、実に余裕のHarpers Bizarre印で、なんだかんだで楽しくさせてくれる。ボサノバ要素でしっとり通過していく『Speak Low』あたりはホーンの使い方とか渋谷系的、というかPizzicato Fiveにこういうのあった…って感じがする。

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10. 『Smile From the Streets You Hold』John Frusciante(1997年)

John Frusciante – Smile From The Streets You Hold (1997, CD) - Discogs

 製作者本人が何らかの事情で”黒歴史”として封印してしまった作品も、アーティストの意思を尊重すればサブスクには上がらない。Red Hot Chili Peppersのギタリストの地位から薬物中毒等で転落してしまった彼のソロ作品については、そんな痛々しい状況で制作された2枚のアルバムのうち、隠れた名盤とされる1stはサブスクにもあるけど、それ以上に病みすぎて、作品の体を成してるか本人にとってもひたすら疑わしいとされるこのアルバムについては、再発もされないし、サブスクでも救済されない。中身を聴くと、それもやむを得ないかな…と思えるし、むしろそれでいいんだと思う。

 ちょっと、作品として見せられる痛々しさのレベルを超えてる。意外と楽曲自体は整った構成・メロディを持ってたりすることも多々あるけど、それを演奏する・歌う彼の様子がひたすらに破綻しきっていて、これらの楽曲をまともに作ろうとする気が無かった、そもそもそんな状態じゃ無かったことが、一聴して見て取れる。流石にこの作品の楽曲における、ひたすらのたうち回るような歌唱を聞いて「これが魂の叫びだ」などという気はまるで起きない。ある意味では、薬物中毒のどうしようもなくドロドロで支離滅裂な感覚を、なんだかんだで踏ん張って楽曲に落とし込んだ、と言えなくもないけど、でもこんなひたすら気の毒なドキュメンタリーを見ていたくはない。

 それにしても、そんな状態で作った楽曲をよくも1時間超える量まで詰め込んだな…とも思う。「薬を買う金欲しさで作った」とは言うけれど、こんな極限的な状況でも楽曲自体はそれなりに形になってる辺り、彼のシンガーソングライター的資質の意地みたいなものが、そこかしこに見受けられるのも確か。中にはThe Beach Boys*7のオマージュと思しきコーラスワークも見られたり。でも、そういうのはソロ1stだけでいいかもしれない。あまり見てあげるなよ…という気持ちがこの作品には湧く。

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11. 『Dreams Come TrueJudee Sill(2005年)

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 今回のリストの中でもとりわけ「どうにかサブスク解禁されないかなあ」と思ってしまう作品のひとつ。不遇の1970年代女性シンガーソングライターである彼女の、幻の3枚目のアルバムを、Jim O'Rourkeがミックス等を施し世に出したもの。逆にサブスク等から距離を置くJimが主導したプロジェクトだったからサブスクにないのか。

 作品としては、これが本来1970年代のうちにリリースする予定の形なのかそれとも現代技術で徹底的に鍛え上げた結果なのか分からないが、もしこのdisk1の内容をそのまま1970年代に出せてたら、間違いなく彼女の最高傑作になっていたくらいに充実しきっている。全体的にカントリーテイストで統一された楽曲や演奏の中で、彼女の宗教的なものか薬物中毒によるものか判別のつかないスピリチュアルさが、実に心地いい形で作品を貫いていく。冒頭『That's The Spirit』の素晴らしさは、これが長らく世に出ずにどこかのマスターテープに埋もれていたという事実が犯罪的にさえ思える。洗練されきった、不足も過剰も全く存在しない素晴らしいトラック・展開・そして歌唱。日本のバンド・クラムボンの忠実なカバーは、この曲の弄りようのない完成度を物語る。

 それにしても、ピアノと歌というスタイルで、ここまで自由闊達に楽曲を紡げる人がいて、そして不遇の人生を送った、ということが、いつまで経っても信じられない。彼女の3枚のアルバムのどこにも、安心しきったバラードみたいな曲が存在しないこと*8は、逆に彼女が一体どういった不安の中で楽曲を作っていたんだろう、と想像させる。

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12. 『It's So Hard to Tell Who's Going to Love You the Best』Karen Dalton(1969年)

IT'S SO HARD TO TELL WHO'S GOING TO LOVE YOU THE BEST [LP] /KAREN DALTON/カレン・ダルトン/BLACK  FRIDAY 2020.11.27.|OLD ROCK|ディスクユニオン・オンラインショップ|diskunion.net

 なんか、”1960〜1970年代アメリカの不遇の女性シンガー”が続いてしまった。上のJudee Sillもこちらの彼女も、一時期持て囃されはしたけど大ヒットとはならず、やがて薬物中毒とか路上生活とか何とかで不遇のまま亡くなった、亡くなった後に伝説化されたような具合の人物。代表作でアメリカーナ的大傑作『In My Own Time』(1971年)はしっかりサブスクにあるけど、こちらのアルバムはなんか部分的にしかサブスクに無い模様。こんなパターンもあるんだな。

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 1960年代前半ではBob Dylan等のフォークシンガー等と交流があったとされる彼女の、そのフォークシンガー的な側面がこの作品では中心となる。彼女の、あらかじめアメリカの大地に沿って拉がれきった声の感じが、シンプルでダウントゥアースな演奏とともに響くそれだけで、広大なアメリカのどこかの田舎で音楽が聴こえてくるかのような、そんな錯覚を感じさせる。ドラムレスで演奏されるそれらは、下手すると戦前の録音か?とさえ思えるような、あらかじめ乾ききった情緒が香る。フォークというよりも、ひたすら土着化した後のブルーズのよう。そのしみじみと響く感じは、ヒットソングとして華やかに世に出回る類のものでは決して無いけれど、だからこその実直なくたびれ方をした、その豊かに掠れきった情感が伝わってくる。

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13. 『Klan Aileen』Klan Aileen(2016年)

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 これは少し珍しい例で、後年彼ら自らサブスク等での取り扱いを”辞めた”事例。その「辞めた」時期の前までの所属レーベルはHostessで、あのレーベルは一時期は洋楽の取り扱いやライブイベントなどを精力的にやっていたけど、彼らが「辞めた」2019年頃にはTHE NOVEMBERSもレーベルの都合で渾身の作品『ANGELS』がサブスクで聴けなくなるなど、散々な混乱を引き起こしていた。なので、彼らの作品がサブスク等で聴けなくなったのも、ひとえにHostessのせいなのでは…?という気もしないではない。

 ギターボーカルとドラムの2人バンドである彼ら。しかしそのサイケデリア全振りなギターサウンドや曲作りによる空間の埋め方は、(多分録音作品では様々なダビングがあることもあって)人数の不足を感じさせない。この時期はアニメ・ニンジャスレイヤーにED曲を提供していたこともあり、俄に注目を浴びていた時期。その提供楽曲『Nightseeing』の、無骨な楽曲構成と直進感を空間的でダークさに満ちたギターサウンドで彩ったそのキラーチューン具合は、実に的確に不穏さが展開されてひたすら格好いい。彼らがSonic Youthやらdipやらから吸収した要素をどう放てば現代的なソリッドさが得られるかを相当に研究していたことが、この1曲からだけでもよく理解できる。

 それにしても、彼らのこの作品や次の『Milk』を聴くと、ギターという楽器の、ディレイやリバーブを掛けるとここまで気の遠くなるような空間の感じが出せるんだなあ、という性質をこれでもかと理解させられる。やっぱギターっていいなあ。。

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14. 『GUITAR』LOSTAGE(2014年)

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 単純にアルファベット順にしてたら珍しい事例が続いてしまった。LOSTAGEは、一度はメジャーデビューまでしたけども、地元奈良県に根を下ろしたインディーバンドとして再出発し、サブスクはおろかメジャーな流通網すら使用せず、本当に自分たちだけで作品の流通等も取り仕切るスタイルで活動を続けている。そんな事情なので、彼らの作品がサブスクに上がることは、彼らがスタンスを転換しない限りはない。メジャー時代の音源もその例外でないところは結構すごい気がする。

 純粋にストレートなギターロックを追求し続ける彼らの作品はどれも、その活動姿勢も相まった実直さに貫かれている。この2014年のアルバムについても、少年的な純真さをギターロックに込めるというbloodthirsty butchers以来のスタイルを、時折毛羽立ったギターサウンドで疾走したり、もしくはクランチトーンの煌びやかさをメロウに響かせたりして、非日常的な世界に跳躍することを慎重に避けながら、日常生活やそこに潜む感傷に紐づいた情緒の形として結晶化している。”バンドマンとしての日常”というライフスタイルを獲得する、という彼らの目的意識はそういった形で楽曲と直結しているんだと、楽曲を聴いてると意外と多くの箇所でそう感じる。しっとりした歌心がとりわけ響いてきて、そのような日常の情緒の取り出し方が巧みになってきている時期の作品なのかもしれない。

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15. 『Rave Tapes』Mogwai(2014年)

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 Mogwaiも随分と長寿バンドになってきているけど、そんな彼らの多数の作品の中で本当に何故かこの作品だけサブスクに満足に上がっていない*9。何でなんだろう。この時だけレーベルとの契約が別だったのか?まさかウイスキーとタイアップしたからじゃあるまいし。

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 Mogwaiのキャリアの途中からの作品を「このアルバムは他と比べてこういう特徴がある」としっかり紹介できるほどのファンではないのでうまく言えないけれど、2000年代以降の轟音に頼りすぎない彼らのスタイルがまたひとつ更新された、とは言うことができそう*10。ギターサウンドの響かせ方は「空間を彩る楽器のひとつ」くらいの感じで、ギター以外のシンセや電子音が目立って、時にははっきりと機械的なノイズによって、割にダークな奥行きを醸し出しているのは特徴かもしれない。不穏な静寂が轟音的に爆発するのではなく、微妙なレイヤーの感じの変遷で繊細に聴かせるように展開していくのはエレクトロニカ的でもあるし、彼らの興味の変遷がそうなんだろうなと思わせる。それこそ、ウイスキーをちびちび飲むのには『Mogwai Fear Satan』みたいな激情の轟音よりも、こういうしみじみした音像の方が馴染むかもしれない。それにしてもこのアルバムだと結構ダークな酒になりそうだけども。

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16. 『BEST EDUCATION』PANICSMILE(2007年)

Best Education : PANICSMILE | HMV&BOOKS online : Online Shopping &  Information Site - TRACK007 [English Site]

 日本のアンダーグラウンドシーンでずっと活躍し続ける彼らの去年と今年のアルバムがサブスクにあるのを見ると、彼らも現代までやってきているバンドなんだ、ということを、当たり前なのに何故か思わされる。なので、それらより前の作品もそろそろサブスクに上げていただきたいなってことをチラッと思う。この前観たライブも本当に最高だった。

 現在の彼らのサウンドである、変拍子、というよりも拍子も含めての突拍子もないリフを重ねて、そこに意外とキャッチーなボーカルメロディで強引に楽曲にしていく、というスタイルはアルバム『Miniature』(2004年)で確立され、今回取り上げるこのアルバムはその次に発表された、その確立したスタイルをより高度化させつつもポップさも大いに取り入れた意欲作。今作に限らずだけど、プロデュースに元BOATのA×S×Eが関わっていて、ジャキジャキのバンドサウンドを程よいジャンクさを保ちつつ心地よく整理してある。グダグダガッチャガチャの拍で進行してるかと思うと突如コーラス部で格好いいキメが入ったりするのは彼らの楽曲の大いなる醍醐味で、なんだかんだでその変化の激しさとキメの格好良さで、全然これはこれで”踊れる”音楽だと思ってる。

 特に、世間のポップソングをおちょくりながらもこれもこれで全然ポップに聴ける『Pop Song(We can write)』や、変なリフを繰り返しながらも不思議な清涼感のある『Sun Goes Down』、そして冒頭のベースラインからしてスリリングなポップさが小気味良く疾走していく『Goodbye』などを聴くと、案外PANICSMILEってポップなバンドだって思うし、そしてこういうポップさは彼らにしかできない所業だなあ、と思わされる。本当に最高にバンドでエッジィなポップさを届けてくれるバンドなので、近くでライブをやってたら是非観に行きましょう。

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17. 『わたくしの二十世紀』PIZZICATO ONE(2015年)

わたくしの二十世紀 [SHM-CD][CD] - PIZZICATO ONE - UNIVERSAL MUSIC JAPAN

 小西康陽関連のサブスクの充実してなさはこれもまた日本におけるサブスク解禁の流れの中でのラスボス感ある存在となってしまってる。Pizzicato Five全解禁はまだか。そして、彼のソロワークであるPIZZICATO ONEにおいても、何故かこの作品はサブスクに上がっていない。同じPizzicato Fiveの曲をセルフカバーした去年のライブ盤は普通にサブスクにあるのに、本当になぜ?

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 Pizzicato Five小西康陽個人選曲のベスト盤*11『I love you』などにも現れているとおり、彼のPizzicato Five時代の私小説的作品に対する愛着は非常に深く、それが改めて、多くの歌手を招きながらも全編しっとりとして音数少なくリアレンジされたそのような楽曲を収録したこのアルバムで示された。本当に彼は『きみになりたい』『美しい星』『戦争は終わった』『あなたのいない世界で』あたりの楽曲を、自分の人生を捧げ続けるくらいに気に入っているんだと、このアルバムの収録バージョンを聴いても思わせられる。原曲にあったかもしれない元気な要素は慎重に削ぎ落とされ、人生の苦味を神経質に強調したアレンジには、彼が憧れる”老境”のスタイルが込められているのかもしれない。『かなしいうわさ』も彼自身のバージョンの方が歌詞のなんともな悲しさが増す。

 しかし、それら以上にやはり衝撃だったのは、彼自身によって後半が歌われる、『華麗なる招待』改め『ゴンドラの歌』の存在。ここには、彼がずっと恥ずかしがり続けた「自分の人生観が染み込みすぎた楽曲を自分で歌う」ことの、拙いのに、しかしどうしようもなく”本来こうであるべきだった”とさえ思えるような魅力がある。そしてそれがライブ形式とはいえアルバム1枚分で展開される屈指の名盤が、2020年の『前夜』なんですね。

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18. 『Emissions』ROSSO(2006年)

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 伝説的なギタリストの死去によって”永遠”となってしまったthee michelle gun elephantと、現在も続いているThe Birthdayとの間でいつの間にか忘れ去られる存在となってしまった感のあるROSSOというバンドは、このバンド時の作品が一切サブスクに存在していないことも、その印象を強めている。チバユウスケが一番ポップさをかなぐり捨てて激情のロックに向かっていた時期*12なので、一定の価値はあるはずだけども。

 特に、リリース後バンド活動が終了となったこの4曲入り33分という作品は、ミッシェル以来少なくないファンが「爽快なロックンロールからどんどん離れて、よせばいいのに」と思っていたかもしれない、ジャズ的・プログレ的なジャムセッションによる緊張感の演出の試みがひたすら詰め込まれている。ミッシェル時代の晩年『SABRINA HEAVEN』(2003年)でしたかったのはこういうことだったのね、という答え合わせのようでもある。特に10分を超える尺で慎重に展開されていく『ROOSTER』『発光』の2曲は、自分の可能性を刹那的なロックンロールにだけ収めていたくなかったんであろう彼の意地がヒリヒリと響いてくる。

 楽曲をシアトリカルなものとして響かせようとした彼のミッシェル後期以来の挑戦の、その最終地点なんだということ。それに報いるべく、照井利幸(ex. Blankey Jet City)含むメンバーが奮闘している。その光景にエキサイティングさを見出せるかどうか、それがこの作品の聴きどころなんだろう。それにしても、ミッシェル後期でグランジ化して以来の終着点がこのプログレな楽曲群というのも不思議な感じ。でも、ボロボロの歌から始まる最終曲『発光』には、その旅路の成果が静かに佇んでいる。

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19. 『Acnalbasac Noom』Slapp Happy(1980年)

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 Slapp Happyクラウトロック扱いされているWikipediaの記事を見ると「え、そうか…?」という感じがする。クラウトロックの原義は単に”ドイツ人のロック”ということだそうだけど、普通クラウトロックって言ったらNeu!みたいなミニマルさを言いそうな気がして、そもそもSlapp Happyにドイツなイメージを持ってなかったし。それにしても彼らの作品はサブスクではボロボロ抜けてて、そういうこともあるかー、ってなった。

 彼らの代表作『Casabranca Moon』(1974年)は、一度制作されたドイツ訛りの英語で歌う奇妙なポップソング群を、より大袈裟なエキゾチシズムで表現すべく録音し直されたアルバムで、ストリングスなどの仕掛けが壮大にそういった情緒を煽る。しかし録音し直す前に全曲の録音・マスタリングまで終わっており、その当時お蔵入りしたバージョンを引っ張り出してようやくリリースできたのが、アルバムタイトルを逆に読んだこのアルバム。

 経緯からしてややこしいけども、楽曲自体の「基本はポップなのに、どこか何か計画的にぎこちない」感じはこのバンドサウンド中心のバージョンの方が分かりやすい。演奏にはクラウトロックのレジェンドのひとつ・Faustが全面的にバックを務めている。やっぱクラウトロックなのか。もう少しどうにかすればソフトロックにもなれそうなのに何か致命的にいかがわしく、垢抜けなくなってしまってる感じこそが彼らの音楽の面白いところ。分離のそれほど良くないミックスの中で様々な楽器がちょっとショボい具合にガチャガチャしてる様は不思議な可愛らしさがあり、案外インディロック的なのでは、と思いさえする。

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20. 『Surely Tomorrow You'll Feel Blue』The Starlets(2001年)

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 ストリングスやブラスを伴う大人数な編成で牧歌的な楽曲を演奏する、実にスコットランドインディバンド然としているThe Starlets。彼らの作品もサブスクにはベスト盤しかないみたい。グラスゴー周辺のインディバンドとかひょっとしたらちゃんと探せばもっと多くのサブスクにない作品が見つかるのかも。

 聴いてると、なんか本当にサブスクがどうとかそこに無いならこの世に無いのも同然だからどうとか、といった話をするのが汚らしく感じられそうなくらいに、穏やかで牧歌的な世界の音楽をしていると思わされる。スコットランドってこう、昼からバーでウイスキーを煽りながらイングランドへの愚痴と独立への意思みたいなのを語らってる、みたいな偏見も甚だしいイメージがある*13けど、でもそこのインディバンドが作る大抵の音楽は、素直でナチュラルで可愛らしい音楽であることが多々ある。彼らも、時折時代相応に歪んだギターで疾走してみたりはするけども、でも多くの場面では実にしみじみと、繊細な楽器の積み上げ方をして”いい田舎”風の音楽を作り出している。こういうののジャンルわけが時々分からなくなるけど、Belle and Sebastianギターポップなら、彼らもギターポップで良さそうだ。ギターポップの名産地グラスゴーの一角を担う良いアルバム。ジャケットもなんか良い。

 こういう音楽をもっとバッキバキにアクティブにかつ毅然とやったらArcade Fireになるのかもしれねえ。

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21. 『SONGS』Sugar Babe(1975年)

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 日本で最も強い意志でもってサブスクを決して解禁しない人といえば山下達郎だろう。まあ、貴方ほどの人がいうのであれば…ということで、元々のスタンスからしても理解できるところだし、仕方がない。でも、お師匠さんの大瀧詠一は…などと思って、少し期待はしてる。

 それで、山下達郎が未解禁ということで、彼が参加したバンド・Sugar Babeの音源もまたサブスク解禁に至っていない。Sugar Babeといえば唯一のアルバム『SONGS』ということになって、この日本において意外と長く続いているシティポップブームの源流も源流という地点にあるこの作品は、かえってそれで価値をより高めてるのかも。

 ドゥーワップ的要素とちょっとしたファンク的要素を交えたいなたい演奏と、日本的な演歌・歌謡曲の要素がまるで見当たらないメロディで綴られる楽曲の数々は、未だにインディロックにおけるシティポップのあり方について有効なものを持っている。それは山下達郎本人に言わせれば「大瀧詠一がミックスを担当したことによって、当時の日本のプロ的なそれではない、洋楽的とも、ガレージロック的とも、後のパンク的とも言える音になってる」ことから来てるのかもしれない。演奏技術が低いとは思わないけど、シティポップにしては絶妙に「いなたい」、大学の軽音楽部でも頑張れば実現できそうなそのサウンドのあり方が、今でも多くのワナビーたちの後ろ髪を引きずり倒しているのかもしれない。ギターのカッティング、ホーンの入れ方、どれもちょっとだけ「できそう」な感じがする、それが1980年代シティポップとは決定的に違う、このアルバム特有の”親しみやすさ”だろう。

 あと、大瀧詠一の意向でPhil Spector調のアレンジに変更されたという『雨は手のひらにいっぱい』はそう思って聴くと所々の仕掛けに笑ってしまう。よその人捕まえて何やってるんすか大瀧詠一。でも山下達郎もお気に入りのトラックらしいのでセーフ。

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22. 『Raise』Swervedriver(1991年)

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 シューゲイザーのオリジン世代のしぶとさは、一見繊細で吹き飛ばされそうなブームに思えたシューゲイザーというジャンルが、実はインディロックの中でもとりわけ力強い存在になっていた、ということの原動力かもしれない。Swervedriverも当時シューゲイザー扱いされることに若干イラつきながらも堅実に作品を残し、再結成後も作品をリリースし続けている。

 しかし彼らの1st〜2ndアルバムについてはサブスクに存在していない。クリエイションレコードに在籍していた期間だけど、同じく在籍中の3rdはサブスクにある辺り事情がよく分からない*14シューゲイザーの傑作のひとつとされるこの1stアルバムも、サブスク的には不幸な状況が続いてる。

 元々自身をそこまでシューゲイザーバンドと思っていなかったような彼らの楽曲は、USインディ的なオルタナティブロック感も強くあり、それが特有のパワフルなドライブ感になっている風ではありつつ、しかしこの頃のボーカルの感じやバタバタしまくるドラムはどこかRideににてる感じもあって、そのシューゲともオルタナともつかない微妙な感じが、でも今作の大いなる魅力に繋がってると思う。シューゲイザー的なギターサウンドの奥行きは基本的に維持されるし。そのRideよりも骨太で男らしげな轟音ギターロックサウンドはそのまま彼らの良さだろう。

 あと、これより後のシューゲイザー色が薄くなった作品だと、ボーカルの感じが後のNine Black Alpsというバンドのボーカルと実によく似てることに気付かされる。

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23. 『ときのうた』Tenniscoats(2011年)

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 ワールドワイドに活躍している日本の歌ものユニットである彼女らは、でもやはりその共作等含めた多作さが祟ってか、サブスクの状況が混沌としてる感じがある。そもそもどの音源を正式な”アルバム”としてカウントすべきかも迷えそうな、その奔放な活動方針ゆえだと思うけれど、彼女らの単独作品である、初期のフルアルバム2枚がサブスクに無いのは勿体無いなって思う。

 この、Wikipediaでは実質2ndフルアルバム扱いされるアルバムは、彼女らの、どこに今立っているかも危うくなるくらいの最果ての郷愁の感じが、数々の素朴にして童謡のように不思議な楽曲として乱打され続ける。アコギと歌を軸に、そこに所々でそっと添えられる楽器のささやかさそれ自体が強烈な郷愁を振り撒いたりして、今どうしてこの音楽を芝生の上ではなく部屋の中で聴いてるのか*15…と思ってしまう。”うた”を素直にどこまでも虚心に響かせるには、小難しい言葉遣いとか、浮き足立つような感情とか、そんなの一切いらないのかもしれないな…ということを、今作に含まれる楽曲をぼんやり聴いてるとふと思う。きっとこんなのテニスコーツにしかできないんだろうけど。

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24. 『Tupelo HoneyVan Morrison(1971年)

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 どこかの界隈では「なぜかサブスク解禁されない本当に不思議なアルバム」として有名であるらしい、Van Morrisonの代表作のひとつ。アメリカ西海岸に引っ越した当時の彼の、当時の妻との幸せな蜜月の時間が、そのまま豊かなウェストコースト式のカントリーロックとなって楽曲に表現される。それまでにあったジャズ的・都会的な雰囲気はかなり後退し、代わりにウェスタン&カントリーなスライドギター等が頻出し、そしてタイトル曲においては同一のコード展開による穏やかな繰り返しの中で、自身のブルーアイドソウルのテイストを見事にカントリーロックのテイストの中に情熱的に落とし込んだ。演奏とともにそのテンションの高低を豪快かつしっかりとコントロールしていく様は神がかっていて、この時代の”理想の暮らし”みたいな感覚にとても近い楽曲なのかもしれない、と思う。

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 しかし、こういう昔の音楽が”古き良きアメリカ”の良さに溢れていればいるほど、今の陰謀論に傾いたまま観客にメッセージを届けてしまう今の彼の姿は、とても辛いもののように思えてしまう。でも、このアルバムであれだけ幸せな光景を描きつつも、後年当時の妻と離婚していたりもするし、様々なものが変わり果ててしまう、ということは、これらのことから少なくとも判ってしまう。せめて、ここに永遠に封じられた幸福なソウルだけは、いつでも楽しめれば。

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25. 『Dirge No.9』WINO(2001年)

WINO/DIRGE No.9

 サブスク未解禁の問題は、日本においてはとりわけ2000年前後に活動していてその後活動を辞めてしまったアーティストにおいて多くの影響が出ている印象がある。上で取り上げたadvantage Lucyもそうだし、このWINOなんてもう典型例、という感じ。ベスト盤のみサブスクにあって各アルバムが無い状況については、当の本人たちも今音楽業界にいるかも分からないし、当時のことを振り返る機会も無いまま、このまま放置され続けてしまうのかな、と、これから解禁が進むかについては悲観的な印象を持ってる。

 遅れてやってきた日本のマンチェバンド、って具合のWINOだけど、ダンサブルな初期から急に路線変更して、同じマンチェスターでもJoy Divisionとかそっちに接近してしまってそれまでのファンから不思議がられて売れなかったのがこの3枚目のアルバム。あのHUNTER×HUNTERのアニメ(旧)のヨークシン編OPとなった『太陽は夜も輝く』がスマッシュヒットしていたにも関わらず。

 電子音等も交えたダークな音像や、穏やかでダウナー・神経質気味なメロディやボーカルの調子などから、このアルバムはRadiohead『OK Computer』に大きな影響を受けてるアルバムと思われる。逆に、日本でここまで愚直に『OK Computer』しているアルバムも珍しい気がして、それまでの作風を捨てて一気にこの世紀末サウンドで壮大な世界観を描こうとした彼らのことがとても好きだ。そういう楽曲の中においてだと『太陽は夜も輝く』がまた一段と、ニヒリズムと祈りでグチャグチャになったゴスペルとして響いてきてたまらない。サッカー観て盛り上がって音楽しましょ!みたいなそれまでの彼らからなんで急にこんなに暗くなったの…?とは思うけど、単体の作品として見れば、これほど素晴らしいポストレディへの作品もなかなか無いと思ってる。「『OK Computer』を咀嚼し切ったOasis」とも言えるし、それよりもっとすごい何かだと思ってる。本当にこれが聴かれないの勿体無いって思う。あるいは、彼らから90年代UKロックを信じて来た者たちへの鎮魂歌(レクイエム)だったのでは…。ウヴォーさん聞こえますか?

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26. 『1』zArAme(2018年)

 札幌を拠点とするハードコア・ギターロックバンドの1st。Discharming Manといい、北海道という土地は硬派なままに強烈なハードコアさを叩きつけてくるバンドが活躍する舞台みたいだ。Number GirlPanicsmileやMO'SOME TONEBENDER等の斜に構えた過ぎた感じのバンドが出てくる福岡とは対照的なのかもしれない。そんな彼らはまた、サブスク等を拒絶しCDのみで勝負、というインディ魂で活動している。

 それにしても本当に、こうやってファニーな感じでアルバムの空気を変えよう、みたいな要素が全然見当たらない、本当に心を決めたらひたすら走って刺して殺し続ける、みたいな衝動性を強く感じさせるアルバムになっている。スローテンポな曲においても、弛緩の後にいつでも刺す準備も刺される準備もありそうな緊張感が、たとえば『isolation』での轟音展開などで証明されている。かと思えば『coldwater』で裏打ちのビートで2010年代邦楽ロック式に軽快に進行するようなこともするし、ホーンとゲストボーカルの楽曲もあったりと、様々な意外な試みもある。けれど、走る・刺す・殺すの雰囲気がブレないまま最後、ちょっとだけメロディアスでロマンチックな『微睡』で終わる様は実に格好いい。

 彼らもDischarming Manも、歳が幾つになろうと強烈なギターサウンドの中で叫び続けることの、なんというか、むしろその方が、的なエモさみたいなものを爆発させている。ひたすら格好良くて頼もしい人たちだ。

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27. 『ロック転生』国府達矢(2003年)

国府達矢 – ロック転生 (2003, List price: ¥1,650, CD) - Discogs

 ここからアルファベットではなくあいうえお順になるので、つまり全員日本人です。

 国府達矢は、元々はMANGAHEAD名義で小林武史(!)のレーベルにて活動を開始し、しかしながらある時方向転換をして、苦心の後この『ロック転生』をリリース、その後延々と続く10年以上の制作とも、迷走とも、地獄とも言えそうな年月を経て、2018年に遂に『ロックブッダ』がリリース、さらに次の年にそこまでに副産物的に完成した2枚のアルバムをリリースと、一気に時を取り返すような活動があった。でも、そんな近年の3枚の大元になったのはやっぱり、この『ロック転生』なんだな、ということ。

 『ロックブッダ』を先に聴いてからこの作品を聴いた罰当たり気味な自分だけども、成程これが『ロックブッダ』に直接繋がるのか、とも思えたし、共演者を得たことによる洗練があった『ロックブッダ』に対し、当時の彼の”発明”をそのまま詰め込んだような『ロック転生』には音質的に生々しい感じがする気がした。ともかくギターリフの広げ方や重ね方・響かせ方に非常に気を配った人で、そのリフの様は実に日本的な、江戸時代の音楽をギターで再現してるかのような具合で、やはり浪曲じみてるボーカルと相まって、実にディープに日本的な、しかもこの作品が出るまで誰も観たことなかったであろう日本的な光景を、ひたすら想像力を増殖させて獲得していく。どうしてこんな曲展開、ギターリフが自然と伸びていった先に曲ができる、みたいな構成が作れるんだろうと、ひたすら不思議に思う。本人はこのリフの着想をジミー・ペイジ布袋寅泰を挙げていて、この二人のギターを持ってしても今作のギターのあり方には跳躍がものすごくあるような気がして、分からなくなる。でも、間違いなく、物凄いものが枝葉を伸ばしている。

 当時苦悩していた七尾旅人が本作に背中を押されて3枚組の『911 Fantasia』を完成させた、というのは有名な話。というか多くの人は七尾旅人経由で彼のことを知ったのでは。本人はこの、絶版で当時の流通も少なかったため非常に聴きづらくなってるこの作品をリマスター等して再販したい、とどこかのタイミングで話していたらしいけど、果たして今後どうなるか。

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28. 『ぞうの王様』真空メロウ(2003年)

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 真空メロウもまた、2000年代初頭に下北沢ギターロックシーンの強烈な一角としてにわかに注目され、その後解散により邦楽ロックの歴史に”名を残せなかった”側のアーティストか。ただこの3ピースバンドも、Radiohead以降のポストロック旋風と神経質さの風潮にいい具合に当てられて、一際シュールでかつエッジィなギターロックを残すことに成功したバンドのひとつ。再結成後の活動はのんびりしてるけども、もっと知られてもいい類のこんがらがったギターロックがここにはある。

 何度も何度も繰り返されるテンポチェンジやブレイクには、奇を衒うため、というよりももっと天然な何かを感じさせ、そんな変なギアチェンジをしっかりと勢いのあるメロディのサビ等で持っていけるだけのポップセンスも持ち合わせてる。海外の90年代エモに影響を受けたかのような鋭い具合のギターサウンドも、ヘロヘロで明後日の方を向いてそうなボーカルの声も、非常に危うい要素を常にたたえていて、楽曲中でも所々で見せる強烈に神経がバグったような曲展開やシャウトで、3ピースバンドの簡素な演奏ながら、非常に生々しく禍々しいものをさらりと見せつけられてるような気持ちになる。冒頭の『レオナル堂』からもういきなり、そういう不思議な気味悪さが、いい具合にドライブするバンドサウンドと並走していく。

 彼らのギターロックを”青春の下北沢系ギターロック”の枠に収めるには、やっぱり少々悍ましすぎる感じがある。そしてその何かが普通のギターロックよりも圧倒的に不全しているその様が、彼らをずっと特別にしてる。頭が柔らかいって、バンドサウンドにおいてはこういう感じのことを言うのかな、とかたまに思う。

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29. 『ヘヴンリィ・パンク・アダージョ七尾旅人(2002年)

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 上で出てきた七尾旅人も、大概サブスクの公開範囲が限定されていて、『ROLLIN' ROLLIN'』以降しかキャリアを認めてないのかな、とも思えるし、でも初期のシングルだけはなぜかあって、そしてアルバム『雨に撃たえば』『ひきがたり・ものがたり』『911』といったアルバムとともにこのアルバムが存在していない。本当にどうしてシングルだけあるんだ…。

 特に『雨に撃たえば』とこのアルバムの情報量の過剰さは物凄く、『雨に…』の方のひたすら”イタい”を通り越していく過剰さは何らかの1990年代的要素の爆発のようにも思えるけれど、こちらの2枚組の方は、1曲あたりの情報量はもう少し整理され、2002年という911を経た後の世界の、何かを見失ってしまったかのような空虚感がこのアルバムにも自然と宿ったのか、ひたすらぼんやりするような美しさに彩られた楽曲の多い、素晴らしい作品だ。彼がPC等購入してひたすら自宅で作業を続けた末に完成させたらしいけど、ここまでロマンチックな想像力に溢れてた当時の彼の内側の物凄さに思いを馳せる。『ハーシーズ・ムーンシャイン』のような可愛らしいポップソングに、『ウィッグビーチ』のようなノスタルジアの海に、『ナイト・グロウイン』のような思念の果ての浮遊感に、ひたすら当時の彼の才能のファンタスティックさを過不足なくかつ底知れない程に見せつけられる。

 個人的には『雨に…』よりもこっちの方が素晴らしいと思う。腹に入れて胸焼けしない情報量はこのアルバムの楽曲程度までか。量は2枚組なので余裕で胸焼けを引き起こすけれども。

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30. 『コロニー』麓健一(2011年)

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 東京インディー特集でも取り上げたこのアルバムもまた、というか東京インディーというものも”インディー”なので中々、というところがあり、メジャーに行ったり積極的にレーベル活動したり有名レーベルに所属してたりしていないこのブームのアーティストはあんまりサブスク無いかもしれない。彼については全滅。作品自体も入手が難しいし、何ともだけども。

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 彼に関しては、やはり他の人からは出てこない類の怨念めいた情緒はとても替えの効くものではなく、なので彼みたいな具合の情緒に触れたい、と思った時は彼の多くない作品を聴くしかない、という事になる。なんかもう、彼の音楽のこういうところがいい、とかではなくて、麓健一の曲を聴く、素晴らしい、にしかならない何かがある。レビューを放棄し過ぎてるので、もう少し詳しい話は上の記事の最後の部分を読んでください。やっぱり『コロニー』は程よくて聴きやすい。『美化』(2008年)は正直聴きづらい…。

 2年前の夏に京都で彼の弾き語りライブを観た。細かい部分を覚えてないのが悲しいけれど、でもとても良かった。彼の声とアコギの音だけで、あんなに雰囲気が持っていかれる。そしてまだ音源になっていない楽曲たち。2010年代が終わって2020年代がこのような混沌の状況の中だけど、そろそろ新作出ないかな、と、たまに思い出したりしている。

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あとがき

 以上、30枚でした。最後のあいうえおに入ってからは日本の男性・精神がバグってる系シンガーばっかりになってしまった…。

 サブスクにないアルバムを集めた企画のなので、このブログにありがちな最後のサブスクのプレイリスト公開はありません。その気になればYoutubeでプレイリスト作ることも出来はするか…と思ったけどやりません。

 幾つか腐してしまったものもありますが、基本的には今回あげた30枚は全部好きなので、サブスクにないよりはあって欲しいけれど、様々な理由でそれらはサブスクにないんだろうから、幾つかの理不尽だろ…って思うもの以外は、なんかやむを得ないのかな、しょうがないな、という気持ちです。

 そもそも、誰かが言うような「サブスクに存在しなければこの世に存在しないも同じ」なんて、この記事でこうやって書いてることからだって分かるように、サブスクに無くったって存在してるに決まってるだろ、という話なわけで。誰かその音楽を聴きたい人がいようがいまいが、何らかの物質で残っている音楽はその媒体が失われるまで消えないし、概念的にも、それを聴きたい人がいる限りはその音楽は消えないでしょう。もっと現実的な、持続可能性的な視点で見ろ、と言われるかもしれないが。

 今回のリストの中には幾つか、今となっては絶版で入手が難しいものがあります。もしちゃんと聴きたものがあったのであれば、街に大きなツタヤがあったりすればもしかしたら置いてあることがあるかもなので、ツタヤがレンタルを完全に辞めてしまうより前に借りるなり、もしくはある程度定価よりも高い値段かもですがネットで買うなりしましょう。Youtubeにアルバム全部がアップされていることもありますが、それだって全然永遠でもないし、公式じゃないのなら、公式であったって、いつ消えてもおかしくない訳ですし。

 サブスクがあるなしに関係なくこれを読まれた方皆さんの暮らしが好きな音楽とともにあることを祈っておきます。読んでいただきありがとうございました。

*1:そもそも”サブスク解禁”ってのも、誰かがサブスクげ聴けるのを”禁じている”とも取れる表現で、そこにサブスクという制度の危うさが表出してる気もします。

*2:多分契約の都合でそこがけ抜けてしまう、みたいなことがあってるんでしょう。

*3:流石に日本でも名前が聞こえてくるクラスの海外のアーティストは大体サブスクにあるなあ、っていう感じ。

*4:本当はその後にドラムンベースによる『Girl』のリミックスで閉じられるけども。

*5:まあYoutubeにアルバム丸ごと上がってるのでそこで聴けるけども。

*6:逆にこれのせいで解散前の作品と並べると音質の違いで困る、というのは再結成アルバムあるあるではある。『4』あたりとならまだ音質のギャップは感じにくい。

*7:模倣対象が『Smile』とかのヤク中全開時代のそれだけども。

*8:彼女の場合、バラード的に曲が始まっても、宗教的な雰囲気かもしくは酒場的なムードに行ってしまう。何でなんだろう。

*9:いくつかの楽曲以外はサブスク上で聴けない、という状態。

*10:彼らのどこからかのアルバムから先全てにこれが言えそう。

*11:というかレアトラックコンピの側面の方が強い?

*12:その割にチバユウスケの楽曲でも最もポップな部類の『シャロン』があったりもするけど。

*13:同じグラスゴーでもMogwaiなんかはまだそっち方面の要素を感じないでもない。

*14:3rdリリース直後に首を切られたから逆に権利的に良かったのか…?

*15:まあこれを書いてる季節的に外が暑過ぎるから部屋で聴いてるわけだけど。