ブンゲイブ・ケイオンガクブ

本を読まない文芸部員と楽器を練習しない軽音楽部員のような感じのブログ。適当な創作・レビュー等々。

音楽-邦楽

細野晴臣に関するざっくりまとめ

今回は、細野晴臣さんの音楽について記事を書きます。 言わずと知れた日本が誇る大音楽家・細野晴臣。最近はナタリーで連載されてる「細野ゼミ」を興味深く読んでます。 natalie.mu 若手を迎えた実にゆる〜い時にゆるすぎるのでは?とさえ思うほどのトークで…

『ハチミツ』スピッツ(リリース:1995年9月)

ハチミツ アーティスト:スピッツ 発売日: 2002/10/16 メディア: CD open.spotify.com Hachimitsu スピッツ J-Pop ¥2139 music.apple.com 随分と間が空いてしまったスピッツ全アルバムレビューを久々に書きます。何せ前回『青い車』が2020年5月、アルバム『空…

フェードアウトする楽曲【後編25曲(1990s〜)】

後編です。1990年代〜現在まで行きます。今回の50曲のリストを作る際に「これを入れるために作った」という幾つかの曲はどっちかというと今回の記事に多めに入っています。 ystmokzk.hatenablog.jp 今回の記事で最初に作った50曲分のプレイリストの全曲に触…

フェードアウトする楽曲【前編25曲(〜1980s)】

これはフェードアウトの記事だけど、絵におけるパースの概念もどこか近しいものがある印象。 ja.wikipedia.org フェード (fade) は、衰える、萎むといった意味の英語である。 フェードは舞台音響および録音の用語でもある。次第に音が小さくなっていくのをフ…

2021年上半期の音楽(9枚)

2021年の前半はまるで魂を吸われるようで、うんざりしてばかりの日々でした。今まで生きてきてこれほど報道の数々から不快な思いをし続けたこともないと思います。こんな惨状でもオリンピックをやるというのだから、この国はもうずっとこういう調子で進んで…

サブスクにないアルバム(30枚ほど)

サブスクというものは確かに便利なものですが、 しかし一時期言われた(今もそう?)「サブスクに楽曲が存在していないのはこの世に存在していないのと同じ」みたいな言説には、ある程度は理解できるけども、完全には賛同しかねます。他人のふんどし借りてえら…

晦渋図鑑〜田中和将作曲楽曲集(25曲)& more

言うほどどの曲も何もかも晦渋って訳じゃないと思います…。 先日書いた以下の記事で、このアルバムの尖った感じは、普段なら亀井曲が多くを占めるGRAPEVINEのアルバムにおいて、あえて比較的晦渋な田中曲の比率を一気に上げたこと、及びそれを前面にアピール…

『新しい果実』GRAPEVINE

遂にそのポテンシャルを尖らせて出した作品を放ってきたな…って感じの今回のGRAPEVINEのアルバム『新しい果実』。自分も何度も聴いてて、ここまで続けてきたバンドだからこその強固さと、それ以上に何か劇薬が混じったかのような変質っぷり*1を楽しんだり驚…

"ウォール・オブ・サウンド"って何なんだろう:後編 〜Brian Wilson、ノイズ、その他

この画像は、Googleの画像検索で「Wall of Sound」と検索すると上位に出てくる画像で、これがなにかと言うと、アメリカの有名バンドGreatful Deadが1973年くらいに作ったライブ用の音響設備”Wall of Sound”なのだそうです。楽曲の表現手法としてのWall of So…

『君は天然色』大瀧詠一

先日投稿した以下の記事で、その1曲目になるこの曲が、あまりに書くことが多すぎたので、この曲単体で記事にすることで後回しにしました。 ystmokzk.hatenablog.jp 今見ていただいてるこれが、その記事です。 『A LONG VACATION』というアルバム全体よりもむ…

大瀧詠一の20曲(+1曲)

3月は期せずして弊ブログの大瀧詠一強化月間となりました。これはロンバケ40周年記念だからではなく、長年叶わなかった大瀧詠一作品のサブスク解禁によるものです。 これまで弊ブログでは、数々のテーマ別記事の作成の際、どうしてもサブスク上でプレイリス…

『NIAGARA CALENDAR』大瀧詠一

前の記事に追記した予告どおり、大瀧詠一のこのアルバムを全曲レビューしていきます。それにしても本当にすごいこう、幸せなアルバムだ…リアルタイムではむしろ不幸な作品なのに、事実とか予備知識とか除いて聴いてると、これほど”大瀧詠一”で溢れかえってい…

大瀧詠一の全オリジナルアルバム(7枚)

大瀧詠一のナイアガラレーベルからの全楽曲が2021年3月21日からサブスクでリリースされます。ようやく、ようやくされます。ロンバケ40周年だけリリースされてサブスク来なかったらどうしようかと思ってたけど遂に! というわけで、今回はそんな大瀧詠一のオ…

2020年紅白歌合戦の感想−2人の2つの歌を通じて−

2021年最初の記事です今年もよろしくお願いしますです。 先日の2020年年間ベストアルバム記事を書いてアップした後すぐに家を出て実家に帰りました。その後1月1日の朝まで滞在して昼には福岡市の居住地に帰ってきました。家では大してやることがないし(なん…

Mr.Childrenのシングル曲10選

地味ベストプレイリスト記事を書き上げた余勢でするっと10曲選べたので、こっちも書いておこうと思います。 ystmokzk.hatenablog.jp 彼らのシングルは2020年10月現在で計38枚、配信限定シングル8枚を合わせると総計で46枚あります。これらのA面曲の中から10…

Mr.Childrenの地味な名曲・佳曲プレイリスト(20曲)

1989年の結成以来、特に1994年以降はずっと日本の音楽業界でトップセールスを続ける、日本でも最も大衆的なバンドのひとつとしてMr.Childrenは知られてるところかと思います。今年も12月に新作アルバム『SOUNDTRACKS』をリリースするとのことで、「テレビ番…

レトロスペクティブ:2010年のアルバム15枚

10年前に戻りましょう。 もう2020年ウンザリしすぎませんか…?コロナウイルス、政治的犯罪の連発、BLMの混乱とあっちも深刻な政治不信、香港情勢、最新情報で九州各地の大雨と川の氾濫…もうこの世界終わりなんじゃね?みたいなヤケな気持ちになるので、10年…

2020年前半のアルバム9枚

コロナウイルスのおかげで世界中が散々な(それ以外も大概散々ですが…)2020年も前半が終わろうとしていますがみなさまどうお過ごしでしょうか。自分はSTAY HOMEで時間が結構あったはずなのに、前の年にも増して新譜を聴けていない、音楽を聴けていない気がし…

小西康陽の作家性について:ピチカート20選+その他5選【後編】

PIZZICATO ONEがリリースした『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』の素晴らしさを契機に、作詞作曲家・小西康陽さんの、自分では歌わないのに一部楽曲が非常にSSW的で、アンビバレンツな素晴らしさがある、ということで書いている文章の、これは後編に…

小西康陽の作家性について:ピチカート20選+その他5選【前編】

【Amazon.co.jp限定】前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン(SHM-CD)(特典:メガジャケ付) アーティスト:PIZZICATO ONE 発売日: 2020/06/24 メディア: CD open.spotify.com 小西康陽氏のソロワークとも言えるPIZZICATO ONEがライブアルバム『前夜 ピチカート…

『いいね!』サニーデイ・サービス

いいね! サニーデイ・サービス ロック ¥1833 music.apple.com こんなにバンドサウンドが格好いいサニーデイはセルフタイトル以来では…さらりとリリースされた割に非常に鮮やかな快作!作品の勢いを殺さないようサクッと全曲レビューしたいと思います。サクッ…

『青い車』スピッツ

www.youtube.com スピッツ史に留まらず、邦楽史上でも有数の大名曲にして後世への影響力も甚大な楽曲として、この1994年リリースのシングル曲『青い車』を見ていきます。以下の『空の飛び方』のレビューではこの曲のみ後回しにしていたので、その補完になり…

『Pomason / tape drug』NYAI

open.spotify.com Pomason/tape drug - Single NYAI インディ・ポップ ¥458 music.apple.com 最近仕事が忙しかったり体調が悪かったり先のことの準備を考えないといけなかったり鬼滅の刃にはまってしまったりといった具合になかなか時間が取れてないですが、…

『空の飛び方』スピッツ(リリース:1994年9月)

空の飛び方 アーティスト: スピッツ 出版社/メーカー: ユニバーサルJ 発売日: 2002/10/16 メディア: CD 購入: 1人 クリック: 23回 この商品を含むブログ (104件) を見る open.spotify.com 今回はスピッツが『ロビンソン』で大ヒットする直前のアルバムにして…

初期スピッツについて(8つのテーマで)

祝・スピッツの(ほぼ)全スタジオ音源サブスク解禁!*1 この機会にこのブログのスピッツ全曲レビューも前進すればいいんですが…その代わりというわけではありませんが、今までに書いてきた時期のスピッツ、所謂“初期スピッツ”という概念について、今一度まと…

セルフタイトルのアルバム10枚

世間の一部で割と定説のように言われる「セルフタイトルのアルバムは名盤」というの、時々それ本当かなーと思ってしまうんですけども、でもまあ、自身のアーティスト名をそのまま作品にしてしまうってのは、作った作品集に対して何か気の利いた他のタイトル…

『ひみつ』スカート(“東京インディー”って知ってる? Volum.3 フェイバリット・アルバム 2位)

ひみつ [KCZK-005] アーティスト: スカート 出版社/メーカー: カチュカ・サウンズ 発売日: 2013/03/03 メディア: CD クリック: 3回 この商品を含むブログ (14件) を見る そうか、この作品も澤部渡のインディーレーベル、カチュカ・サウンズからの完全インデ…

“東京インディー”って知ってる? Volum.2 フェイバリット・アルバム15選(ベスト15→3)

前回からの続きです。 ystmokzk.hatenablog.jp 前説を若干書いた上で、今回の一連の記事の本編となる、東京インディーの「あの感じ」がする頃のアルバム15枚を選んで、簡単に感想していきます。1アーティストにつき1枚ずつ選んでいます。一応順位を付けてい…

『裸足の兵隊』『ASTRA/クレイマー、クレイマー』昆虫キッズ

裸足の兵隊 アーティスト: 昆虫キッズ 出版社/メーカー: tomoe 発売日: 2011/07/20 メディア: CD 購入: 1人 クリック: 19回 この商品を含むブログ (4件) を見る ASTRA/クレイマー、クレイマー アーティスト: 昆虫キッズ 出版社/メーカー: インディーズ・メー…

『text』昆虫キッズ

text アーティスト: 昆虫キッズ 出版社/メーカー: マイヘ゛ストレコ-ト゛ 発売日: 2010/08/04 メディア: CD 購入: 1人 クリック: 58回 この商品を含むブログ (11件) を見る 東京インディーきってのパワフル・ファンシー・ストレンジ・ロックバンドな昆虫キッ…